2024-25シーズンのV.LEAGUE WOMENに参戦するヴィアティン三重は、元女子日本代表の大山加奈氏がプレイヤーデベロップメントマネージャー(PDM)に就任したことを発表した。
大山氏は、現役時代に東レアローズ(現・東レアローズ滋賀)で活躍。日本代表としてもオリンピック、世界選手権、ワールドカップと三大大会すべての試合に出場した。引退後は、2022年からヴィアティン三重女子のエグゼクティブアドバイザーに就任。2シーズンに渡って同職を務めていた中、新たにPDMに就任することとなった。
PDMとは、アスリートと様々な形でコミュニケーションをとりながらサポートしていく役割のこと。アスリートを単なる選手ではなく、人生を愉しみ、豊かに過ごすひとりの人間として包括的に支援するプレイヤーデベロップメントプログラム(PDP)に基づき、選手のメンタルヘルスの向上、ウェルビーイング、引退後のキャリア支援を目的とした面談等を選手たちへ実施していく。
大山さんは今年3月に一般社団法人JapanPDPのPDM養成講座を修了したことを報告。ヴィアティン三重でPDMとしてのキャリアをスタートさせることとなる。
その大山さんはクラブを通じてコメントしている。
「2年間、エグゼクティブアドバイザーとしてチームと関わらせていただきましたが、よりこのチームの力になりたい、私にしかできない形でサポートをさせてもらいたいという想いが芽生えました」
「今回PDMとしてサポートをさせてもらえる機会をいただけたことをとても嬉しく思います。PDMとしてはまだまだ未熟ですが、ヴィアティン三重の選手たちの競技者としての人生も、一個人としての人生もどちらもより充実したものになるよう寄り添いながらサポートしていけたらと思っております。同時にバレーボール界全体にメンタルヘルスケアの大切さやメンタルヘルスリテラシーが広がっていくそのきっかけになることを願いながら、その一端を担えるよう尽力していきたいと思います」
また、ヴィアティン三重のチーム代表である椎葉誠氏も大山氏のPDM就任について自身のXでもコメント。「ヴィアティン三重の取り組みとして、大山さんはクラブフロントとは主従関係を持たず、独立して選手たちの伴走者として関係を構築していただきます。選手たちが相談した内容は完全に機密保持され、私を含むクラブフロントはもちろん本人以外には一切明かされません。契約上も内容については一切の報告義務がないものとして締結しております」と、大山さんと選手間のやり取りにはクラブが介入しないことを明言している。
さらに、「この機密保持の確保により、選手たちは安心して相談をすることが出来ると考えます。PDPを学ばれた専門知識、バレーボールのトップアスリートとしての経験、母として、1人の女性としての生き方など、選手たちが得られる学びは大きいでしょう」と、大山氏就任の効果を期待した。
昨シーズンのV3女子リーグで全敗の最下位と苦しんだヴィアティン三重だが、クラブ体制の見直しから巻き返しを図る。