欧州バレーボール連盟(CEV)が開催するヨーロッパのクラブチームの大会、CEVカップ。予選ラウンドが終わり、13日から本戦がスタートした。その本戦では32チームがホーム&アウェーのトーナメント形式で戦ってファイナルフェーズまで進む4チームを決める。ファイナルフェーズには、13日に開幕したチャンピオンズリーグ(CL)の予選でグループ3位になった5チームのうち最上位チームを除く4チームも参加し、8チームでのトーナメント形式の戦いで優勝を争う。
そのCEVカップに、ギリシャからは日本代表セッターの山本龍と、東京グレートベアーズからレンタル移籍中のリベロ谷口渉が所属するアオンズ・ミロンが参戦しているが、昨年の大会で本戦プレーオフまで進出したことで予選が免除されており、本戦1回戦からの参戦となった。その1stレグはラトビアのイェーカブピルスとのアウェーゲームとなった。
山本と谷口はスタメンで起用され、1セット目はデュースで競り負けたアオンズ・ミロンだったが、2セット目序盤、強いサーブで相手を崩した山本のターンで5連続ポイントを奪う。また相手ブロックに的を絞らせないトスワークを展開。谷口は安定のレセプションとディグ、そして相手の攻撃を1本目で山本が受けた後の丁寧な2段トスでスパイクを決めさせるなどの活躍を見せ、アオンズ・ミロンがこの2セットを取り返した。
3セット目も中盤に山本の強いサーブに相手が翻弄され、2セット目のデジャブのような展開で山本のサーブのターンで4連続ポイントを重ね、そのままリードを保ちこのセットも勝ち切る。4セット目も中盤で前に出たアオンズ・ミロンがそのまま試合を優位に進め、3-1でCEVカップ初戦を白星で飾った。日本人2人はフル出場での活躍を見せた。
そしてこの試合、トスのみならずサービスエース1本、ブロックポイント1本、そして強いサーブで相手を攻め、何度もブレイクを成功させた山本がMVPに選ばれた。
アオンズ・ミロンはギリシャリーグでも開幕3連勝と負けなしの成績を収めている。リーグ戦とCEVカップ、チームとしてどこまで連勝を伸ばせるか、また攻守でチームをけん引する日本人2人の活躍が今後も期待される。