令和6年度天皇杯 全日本バレーボール選手権大会 ファイナルラウンド準々決勝が14日にAsueアリーナ大阪で行われた。
Aコート第3試合は、13日に行われた2回戦でクボタスピアーズ大阪をストレートで下した日本製鉄堺ブレイザーズと、東亜大学を3ー1で下した東レアローズ静岡の戦いとなった。
日鉄堺BZはアウトサイドヒッター(OH)に髙野直哉とルチアーノ・パロンスキー、ミドルブロッカー(MB)に蔡沛彰と渡邉晃瑠、セッター(S)に山口頌平、オポジット(OP)にシャロン・バーノン・エバンズ、リベロ(L)に堀江友裕をスタメンに起用。
対する東レ静岡はOHに重藤トビアス赳とイタリア出身のフランチェスコ・レチネ、MBに上條レイモンドと西本圭吾、Sに新貴裕、OPにアラン・ソウザ、Lに山口拓海をスタメンに起用した。
第1セットは序盤からお互いのチームの良さが存分に出た手に汗握る展開が続く。日鉄堺BZは高い得点力を誇るOPバーノンを中心に高さのあるスパイカー陣で得点を重ねるのに対し、東レ静岡は精度の高いトータルディフェンスからミドルブロッカーを多用したコンビバレーで攻める。一進一退の攻防が終盤まで続く。点差が開かないまま20点台に入ったが、21ー20の場面でバーノンが圧巻のノータッチエース。ここで日鉄堺BZが頭一つ抜けたかと思われたが21ー23の場面で東レ静岡がバーノンを3枚でブロックし、その後OPアランがサービスエースを決め追いつく。しかしその後、日鉄堺BZが連続で決め25ー23でセットを先取した。
続く第2セット、序盤から両チームOPが活躍を見せる。日鉄堺BZのバーノンが序盤からサービスエース、バックアタックを豪快に決めると、東レ静岡のアランも相手ブロックの間を的確に抜いたスパイクで着実に得点を重ねる。第1セット同様両者譲らない展開が続いたが、徐々に日鉄堺BZの強烈なサーブが相手を崩し始める。じわじわとリードが広がり始めると、16ー12の場面では日鉄堺BZのパロンスキーがアランをシャットアウト。しかし東レ静岡途中出場した山田大貴の活躍などもあり23ー23で追いつく。その後デュースにもつれ込むと見事に逆転し27ー29で東レ静岡がセットを取り返した。
第3セットは序盤から日鉄堺BZのサーブが冴えわたり、僅かにリードする。ここまで目立っていなかった日鉄堺BZのMB蔡、渡邉が相手のスパイクからワンタッチを多く取り、そこからOPバーノン、OHパロンスキーで切り返す理想的な展開を見せ試合を優位に進めていく。東レ静岡はここまで好調だったアランが相手ブロックに遮られ、一本で決まる場面が少なくなっていき、なかなかリードを縮めることができない。リードを保ったままサイドアウトが続き、25ー18で日鉄堺BZがこのセットを取り切った。
東レ静岡にとって後がない第4セット、序盤から東レ静岡のアラン、OHレチネが躍動する。サーブをエンドライン一杯に強気で攻めブレイクにつなげていく。しかし日鉄堺BZも第3セットに続きブロックで圧をかけ続ける。中盤まで点差が開かない手に汗握る展開が続いたが、MB渡邉が中盤以降サービスエース、パワーあふれるクイックで得点を重ねていく。終盤に入っても日鉄堺BZの勢いが止まらず、最後も23ー17の場面でも渡邉の見事なサービスエースが決まり、最後は日鉄堺BZのMB蔡のブロックで25ー17でセットを取り切り、日鉄堺BZが勝利を飾った。
バーノンを中心とした攻撃面で高いレベルのプレーを見せ、見事試合に勝利した日本製鉄堺ブレイザーズは、本日行われるAコート第4試合の東京グレートベアーズと大阪ブルテオンの試合の勝者と、15日(日)の14時から準決勝を戦う。
■試合結果
日本製鉄堺ブレイザーズ 3-1 東レアローズ静岡
第1セット 25-23
第2セット 27-29
第3セット 25-18
第4セット 25-17