22日、令和6年度天皇杯 全日本バレーボール選手権大会 ファイナルラウンド決勝がAsueアリーナ大阪で行われ、サントリーサンバーズ大阪と大阪ブルテオンが対戦した。
遂に迎えた決勝の舞台は、準々決勝から登場して以降、ジェイテクトSTINGS愛知やウルフドッグス名古屋相手にストレートで勝ち上がってきたサントリーと、同じく準々決勝から登場し、東京グレートベアーズと日本製鉄堺ブレイザーズを下して決勝にコマを進めた大阪Bの対戦となった。
昨季に行われたV.LEAGUE DIVISION1 MENの決勝や、今季の大同生命SV.LEAGUE MENの開幕戦でも対戦した注目カードが、両チームの地元である大阪で最終決戦に挑んだ。今季の対戦成績は大阪Bが2勝0敗としている。
サントリーはアウトサイドヒッター(OH)にポーランド代表のアレクサンデル・シリフカと髙橋藍、ミドルブロッカー(MB)に小野寺太志と柏田樹、セッター(S)に大宅真樹、オポジット(OP)にドミトリー・ムセルスキー、リベロ(L)に藤中颯志をスタメンに起用。準決勝からOHをデ・アルマス・アラインからシリフカに、MBを鬼木錬から柏田に変更した選出となった。
対する大阪BはOHにアメリカ代表のジェスキー・トーマスとキューバ代表のロペス・ミゲル、MBに山内晶大とエバデダン・ラリー、Sに永露元稀、OPに西田有志、Lに山本智大をスタメンに起用し、準決勝と同様の選出で挑んだ。
第1セットは、髙橋藍の緩急をつけたサーブから柏田を軸としたブロックでサントリーが大きく先行する入りとなった。山本の好ディグから難しいトスをロペスが決め切るスーパープレーで大阪Bが流れを引き寄せ、一時は点差が縮まるも、ムセルスキーにサービスエースも飛び出し、流れを渡さないサントリーが5点リードでテクニカルタイムアウトを迎える。その後、徹底したブロック&ディフェンスで大阪Bの攻撃を封じ、大宅の的を絞らせないトスから得点を重ねるサントリーがダブルスコアまでその差を広げる。終盤にかけても勢いの止まらないサントリーは、25ー12と大差でセットを先取する。
続く第2セットは序盤、ブロックでタッチを取れるようになった大阪Bがロペスを中心とした攻撃でリードを奪う。永露のツープッシュや好調なロペスのスパイクで流れに乗る大阪Bが12ー9でテクニカルタイムアウトを迎えると、中盤もセッター永露とスパイカー陣のコンビが安定し始め、大阪Bがリードを保つ。しかし終盤、サントリーがリリーフサーバーで入った甲斐孝太郎のサーブを起点に逆転に成功。その後も高いディフェンス力からムセルスキーを中心にサイドアウトを重ねると、最後はシリフカのサービスエースでセットを連取する。
2セットダウンの大阪Bにとって後がない第3セットは、拮抗した入りとなった。しかし中盤に差し掛かった場面、サーブからムセルスキーのスパイクを中心にリードを奪ったサントリーは、その後も攻守にわたり力を見せつけ、点差を大きく広げ始める。大阪Bは選手交代で逆転を図るも流れは変えられず、サントリーが7点差をつけ、先に20点目に乗せる。大阪Bもジェスキーのサービスエースやブロックポイントで食い下がるが、最後は髙橋藍のフェイクセットをムセルスキーが決め切り、ストレート勝利でサントリーが天皇杯の王者に輝いた。
終始、徹底したブロック&ディフェンスや緩急をつけたサーブで大阪Bにプレッシャーをかけ、一度来た流れを離さなかったサントリーが2010年の大会以来、14年ぶり2度目の優勝を果たした。
■試合結果
サントリーサンバーズ大阪 3―0 大阪ブルテオン
第1セット 25―12
第2セット 25―22
第3セット 25―17