第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会(春高バレー)は1月5日(日)から1月7日(火)、1月11日(土)、1月12日(日)の日程で実施される。
7日(火)は3回戦が行われ、Cコート第4試合では男子の 慶應義塾(神奈川第2代表)vs 鎮西(熊本)のカードで対戦が行われた。慶應義塾は、1回戦で市立高知商(高知)、2回戦で鳥取中央育英(鳥取)に勝利し駒を進めてきた。対する鎮西は2回戦から登場し、雄物川(秋田)に勝利して 3回戦まで駒を進めた。慶應義塾は、これまで怪我の影響でベンチスタートだったキャプテンでセッターの松田悠冬を、今大会始めてスターティングメンバーとして起用。対する鎮西も今大会大注目の1年生エース、一ノ瀬漣をはじめとしたアンダーカテゴリーの日本代表候補を多く有しており、今大会注目の一戦となった。
第1セットは序盤から両チームともレベルの高いバレーを展開し一進一退の攻防が続く。鎮西は両エースが前衛、後衛関係なく得点を量産し躍動。要所でコンビを織り交ぜ、慶應義塾の高いブロックをかいくぐっていく。対する慶應義塾は、長身セッター松田が速いテンポでトスを分散し得点につなげていく。先に20点に乗せた鎮西がセット終盤一気に攻める。1年生エース一ノ瀬が慶應義塾の高いブロックの間に打ち込み得点を決めると、相手のミスに漬け込み25ー21で第1セットを鎮西が先取した。
続く第2セットも両チームの強みが序盤から光る。鎮西は粘りのレシーブから両エースが決めると、慶應義塾は高いブロックでエースを封印。互いに点を取り合いセットは折り返して後半へ。一進一退の攻防を先に抜け出したのは、もう後がない慶應義塾。高いブロックで鎮西のエースを仕留めると、司令塔の松田を起点に変幻自在の攻撃でブレイク。慶應義塾が5点リードで先に20点に乗せると、勢いそのまま25ー19でセットを取り返した。
運命の第3セット、見ごたえのあるラリーが続くが先にリードしたのは鎮西だった。一ノ瀬、岩下将大が気迫で慶應義塾のブロックを破って得点。鎮西が3点リードでコートチェンジを挟みセット後半へ。慶應義塾は、鎮西にリードされてるもののしっかり自分たちのバレーを展開し流れは渡さない。チームの象徴であるブロックでついに同点まで追いつく。23ー23の場面から、慶應義塾が先にマッチポイントを握るが鎮西もすぐに取り返し勝負はデュースへ。最後はまさかのサービスエースで、鎮西がこの試合を勝ち切った。
一度も目が離せない大激闘となったこの一戦。鎮西のエースの気迫が最後の1点をもぎ取った。鎮西はこの後準々決勝にて、東亜学園と対戦する。
■春高バレー男子2025 3回戦第4試合
慶應義塾(神奈川第2代表)1―2 鎮西(熊本)
第1セット 21―25
第2セット 25―19
第3セット 24―26