28日、セルビアバレーボール協会が、男子セルビア代表監督にルーマニア出身のゲオルゲ・クレトゥ氏(56)が就任することを発表した。
クレトゥ氏は1997年にオーストリアのクラブチームでコーチとしてのキャリアをスタートさせると、その後はポーランドやイタリアなどヨーロッパの国だけでなく西アジアのカタールでもクラブチームの指揮を執り、それぞれの国でチームを表彰台まで導いた。中でも2021ー22シーズンにポーランドのケンジェジン=コジレを率いた際、チームは欧州チャンピオンズリーグ優勝など複数タイトルを獲得。その功績が認められ、2022年のヨーロッパ最優秀監督に選ばれた。
代表チームの監督に初めて就任したのは2007年、男子ルーマニア代表だった。その後は男子エストニア代表を率い、2022年から昨年までは男子スロベニア代表の監督を務めた。2022年には男子スロベニア代表を世界選手権4位に、2024年にはユーゴスラビアから独立後に初となるオリンピック出場へと導いた。なお、今季からポーランドのクラブチーム、ベウハトゥフの監督を務めている。
クレトゥ氏は就任にあたり「まず第一に、セルビア代表チームの監督になれたことを大変光栄に思う。セルビアのようなスポーツの国でコーチになることは、私にとって本当に特別なことで、世界中のすべてのコーチにとっても特別なことだと思う」と喜んだ。
さらに「私は選手たちをとてもよく知っている。このレベルにおいて、私たちは皆、各チームの情報に精通している。私の記憶が正しければ、(スロベニアの監督として)過去2年間でセルビアと4回対戦した。若いバレーボール選手のことをあまりよく知らないことは認める必要があるが、彼らをよりよく知るために最善を尽くしていく。私の計画は、新しい選手をチームや特定のポジションに招き、徐々にチームに溶け込ませること。経験豊富なプレイヤーと一緒に適切な方法を見つけていくことになる。これは大きな挑戦であることは分かっている。だからこそ私はそれを受け入れたんだ」と監督就任への決意を口にした。
男子セルビア代表のFIVB世界ランキングは現在10位。パリ2024オリンピックへ出場するなど強豪国であることに間違いないが、近年は表彰台から遠ざかっている。そんな男子セルビア代表で名将クレトゥ氏がどのような手腕を見せるのか期待が寄せられる。