3日、パリ2024オリンピック(パリ五輪)予選ラウンドグループBの第3節が行われ、バレーボール女子日本代表は女子ケニア代表と対戦した。
同日16時から行われた女子ドミニカ共和国代表と女子オランダ代表の試合結果により、決勝ラウンド進出がかなり厳しい状況となった日本。決勝ラウンド進出に向けては最低でもこの試合でのストレート勝ちが必須だ。キャプテンでエースの古賀紗理那が現役最後の大会として挑んでいるパリ五輪で初勝利をあげ、一縷の望みにかけたい予選ラウンド最終戦となった。
対する女子ケニア代表はここまで2連敗とすでに予選ラウンド敗退が決まっているが、FIVBランキングのアフリカ最上位国として挑んだパリ五輪で1勝して終えたい試合となった。
ポーランド戦と同じスタメンで挑んだ日本。第1セットはセッター岩崎こよみのサービスエースも飛び出し7連続ポイントを取るなど好調な出だしとなった。日本は第1セットからミドルブロッカーの宮部藍梨や2枚替えで和田由紀子と関菜々巳を投入するなど選手交代を積極的に行い、中盤ケニアのクイックが決まる場面も見られたが終始流れを握り日本優勢で第1セットを取る。
第2セットは序盤からリードを許す場面が見られるなどFIVBランキングの差を考えると少し意外な拮抗した試合展開となった。しかし、相手に流れが行ってしまいそうなときに断ち切ってくれるのはやはり古賀。17-17の場面では古賀のサーブから日本の持ち味であるディフェンスでラリーに持ち込み、最後は古賀が決め切った。終盤まで拮抗した展開となったが、最後も古賀がスパイクを決め切り第2セットも奪う。
第3セットはミドルブロッカーの荒木彩花に代えスタートから宮部を起用した。その宮部のサーブから連続ポイントを生み出し、最大7点差まで広げた序盤となった。その後もケニアのミスが目立ち始め、終始日本がリードを保つと、中盤には井上愛里沙も交代で入り登録メンバー12人がコートに立つこととなった。20点を超えてからは古賀にボールが集まり始め、日本のマッチポイントで迎えた最後のプレーでも古賀に託した。ラスト1点はケニアのミスでのポイントとなったものの最後までキャプテンでエースある古賀を信頼しているチームの関係性が見えた1点であった。
ストレート勝ちで決勝ラウンド進出に向けて何とか希望をつないだ日本。4日に行われるグループAの女子アメリカ代表vs女子フランス代表の一戦でフランスがストレート勝ちした場合のみ、決勝ラウンドに進出できることとなった。
それでも、古賀の現役最後となるかもしれない試合で古賀のバレーボールを存分に出せたのではないだろうか。プレーや声掛けでチームを引っ張る姿は見る者の胸を熱くしたはずだ。
■試合結果
日本 3-0 ケニア
第1セット 25-17
第2セット 25-22
第3セット 25-12