V.LEAGUE WOMEN(Vリーグ女子)のヴィアティン三重は2月28日、アウトサイドヒッターの浅川希(27)が2024ー25シーズンをもって勇退することを発表した。クラブ公式サイトが伝えている。

 三重県出身の浅川は、2016年に当時V・チャレンジリーグⅡに所属していたインターナショナルアランマーレ(現・アランマーレ山形)へ入団すると、2020年の退団まで5シーズンで全78試合に出場した。2021年に地元の三重県を拠点としたVT三重に入団。今シーズンのキャプテンに就任し、ここまで全21試合に出場を果たしている浅川は、持ち前の真面目さでチームをまとめ上げ、2022ー23シーズン以来686日ぶりとなるVリーグでの勝利に導いた。

 浅川の勇退セレモニーの開催も発表されており、3月9日(日)に安濃体育館で行われる信州ブリリアントアリーズ戦の試合終了後に行うとしている。この試合は、浅川の地元である津市で行われる今季唯一のホームゲームとなっている。なお、浅川は勇退セレモニー後に行われる3月15日(土)と16日(日)の東京サンビームズ戦、3月22日(土)と23日(日)のカノアラウレアーズ福岡戦にも帯同するという。

 浅川はクラブ公式サイトを通してコメントを発表している。

「いつもたくさんのご声援ありがとうございます今シーズンで現役引退することを決断いたしました。約18年間、私のバレーボール人生を支えてくれた家族、そして関わってくださった全ての方々へ感謝申し上げます。そして、一度Vリーグを離れた私に現役復帰のチャンスをくださったチームの皆さんにも心から感謝しています」

「小さい頃からの夢であった『バレーボール選手』として、現役を続けることができたのも、家族や仲間、職場の皆さん、ファンの皆さんがいたからこそだととても実感しています。復帰して本当に良かったなという思いです」

「今シーズン、チームは変化を期待された年で、キャプテンになり、焦りやプレッシャーと戦いながら毎日毎日バレーボールと向き合いました。実際はみんなに支えられたことの方が多かったキャプテンでしたし、今までを見ると、負けたことの方が多いVリーガーでしたが、後悔はないですし全て何にも変えられない大事な経験です。この経験を自分自身の糧として、今後の人生に繋げていきたいと思います」

 VT三重は現在、9勝12敗の8位。全敗に沈んだ昨シーズンから9勝をあげるまでのチームに成長させた1人である浅川の最後の勇姿を見届けていきたい。