日本バレーボール協会(JVA)が5日、パリ2024オリンピック(パリ五輪)準々決勝の男子イタリア代表戦を目前にしたバレーボール男子日本代表のフィリップ・ブラン監督のコメントを発表した。
パリ五輪の予選ラウンドでグループCに入り、1勝2敗の予選8位という成績で決勝トーナメントに進出した日本。準々決勝では、2022年の世界選手権王者であるイタリアとの対戦が決まっている。
ブラン監督は予選ラウンドの戦いについて、「ドイツ戦では強いサーブに対しパスがよかった。アルゼンチン戦ではブロックとミドルブロッカーのプレーがよく、アメリカ戦は西田有志選手のプレーがよかった。次の試合ではそれぞれのいい点を集結させてぶつかっていきたい」と振り返った。
イタリア戦のポイントについては、「チームスピリット。チームプレーが我々のキーになる。イタリアは今まで(オリンピックで)金メダルを取ったことがないので圧力を持って挑んでくる。その時に一つひとつのボールに食らいついていけば、イタリアのマインドに迷いが出てきて我々に勝機が出てくる」とし、チーム全員で執念深くボールを繋ぐバレーをすることの重要性を示した。
また、まだ100%の状態ではないのではないかと心配されている髙橋藍と石川祐希について、「髙橋藍選手の場合は怪我があって、ネーションズリーグの後半戦に出場できなかった。そこから少しずつ、試合ごとによくなってきているので、次の試合が彼のピークになることを願っている」と髙橋のコンディションは上がっていることを強調。石川についても、「石川選手の場合は、ドイツ戦の最初はいいプレーをしていた。試合の結果やふくらはぎをつって少し自信を失ったように感じる。ただ、次の試合では(調子が)戻っているだろうし、イタリア相手に彼は特別な感情を持っているので、何かいいプレーをしてくれることを期待している」と、イタリア戦で日本のエース2人が本来の力を発揮することを信じている。
その上で、メダルに向けた自信と決勝トーナメントへの思いについては、「メダルを獲りにオリンピックにきている。メダルを獲るには決勝トーナメントに進まないといけないが、まずはそれを達成した。ここからの次の 3 試合、これまで築き上げてきたチームを見せたい。最後に日本らしいバレーができることを期待している」とし、これまで自身が築き上げてきた日本代表らしいバレーボールを見せ、目標であるメダル獲得に向けて決勝ラウンドを戦い抜く姿勢を示した。
イタリア戦はメダル獲得に向けての第一関門。コーチ時代を含め、ブラン監督が2017年からの7年間で築き上げた日本代表らしいチームスピリットを存分に発揮し、まずは準々決勝突破を期待したい。