[写真]=Lega Pallavolo

 日本代表のエース石川祐希が所属するセリエAのペルージャ。2023―24シーズンにはセリエA、コッパ・イタリア、スーペル・コッパ、世界クラブ選手権の4冠を達成した絶対王者で、各国代表のエース級の選手が集う銀河系軍団だ。

 2024―25シーズンは欧州チャンピオンズリーグ優勝も狙うペルージャ。こちらでは準々決勝に進出している。一方、セリエAではレギュラーシーズン最終節に首位から陥落したものの、プレーオフに出場し準決勝進出。連覇に向けて着実に歩を進めている。

 激戦が期待されるシーズン終盤の戦いに向けて、世界が注目するペルージャの主力選手たちについて解説していく。

※記事内のセリエAのスタッツはすべてレギュラーラウンド終了時のもの

①石川祐希(OH/192cm/29歳)

世界最高峰のバレーIQ 

[写真]=Lega Pallavolo

 ペルージャの注目選手1人目は何と言っても石川祐希だ。石川は世界トップレベルのOHの一人で、銀河系軍団のペルージャの中でもエースの一人だ。

 ペルージャは1セットあたりの平均得点数が拮抗してるエースが3人いる。1人目は石川(3.45点)、2人目はオレフ・プロトニツキ(3.88点)、3人目がワシム・ベンタラ(3.60点)だ。

 そんな3大エースの中でも石川が特に優れているのが判断力だ。石川は敵の穴を的確に突く技術と観察力で得点を奪う。ブロックが低い選手や空いているところに打ち込み、レシーブが苦手な選手がいれば狙う。敵の弱点を突くのは当然のことではあるが、ボールに触れるのが一瞬のバレーボールでは状況判断の時間も刹那なのでとても難しいことだ。

 直近のセリエAの試合ではベンチスタートも多くなっているものの、世界最強クラブでもエースの一人として活躍する石川のバレーIQが詰まったスマートなプレーに是非注目して欲しい。