[写真]=Volleyball World

 6日、パリ2024オリンピック(パリ五輪)決勝ラウンドの準々決勝が行われ、女子中国代表と女子トルコ代表が対戦した。

 これまでオリンピックを含めた数々の大会でメダルを獲得し、長年強豪国として活躍してきた中国。予選ラウンドでは、3戦全勝とプールAの1位、全体の3位で決勝トーナメントに進出した。

 一方のトルコも昨年のネーションズリーグ決勝で中国を下し優勝を果たした強豪国であり、予選ラウンドは2勝1敗とプールCの2位、全体の6位で決勝トーナメント進出を決めた。

 決勝トーナメント初戦から注目の1戦となったこの試合の第1セットは、中国のアウトサイドヒッター(OH)であるリ・エンエンのサービスエースもあり中国が4連続ポイントを決め先行した入りとなったが、トルコも流れを渡すまいとエースのバルガスを中心にすぐさま巻き返し同点に追いつく。その後は取って取られての拮抗した展開となったが試合が動いたのは終盤、中国のスーパーレシーブからのトランジションで得点。流れを掴むと中国にサービスエースが飛び出し点差を広げる。トルコも食らいつきバルガスにボールを集め連続得点するも、最後はトルコのサーブミスにより中国が25-23で第1セットを取り切る。

 続く第2セットの序盤は、トルコの攻めたサーブで中国のレセプションが乱され、トルコの高い壁に阻まれる場面やトルコがディフェンスから切り返したスパイクで得点する場面が増え、トルコが最大6点差をつけてリードする展開となった。中盤はトルコのセッターであるオズバイが足首を捻り負傷するアクシデントもあったが、トルコのOHであるバラディンのサービスエースもあり点差は縮まらないまま終盤を迎えた。終盤にはこのままでは終われない中国が食らいつきサーブがネットインでエースとなり1点差に迫るも、トルコにもサービスエース。最後はブロックポイントで第2セットをトルコが取り返す。

 第3セットもバルガスの2連続サービスエースや持ち前のパワフルなスパイクで得点を重ね、トルコが最大5点差をつけてリードする形となった。中盤に入ってもバルガスの好調は変わらずトスが集まり得点を取り続けていたが、中国も負けじとエースのシュテイにボールを集め点差を詰める。先にセットポイントを握られた中国が追いつきデュースにしたものの、最後はトルコのOHカラクルトのスパイクで第3セットをトルコが連取。トルコの高さのあるブロックと攻めたサーブ、何よりバルガスの活躍が光る第3セットとなった。

 トルコリードで迎えた第4セットは、中国が第3セットで抑えられなかったバルガスを徹底的にマーク。ブロックとフロアディフェンスでバルガスの攻撃を阻むと、第3セットは決まっていたところが決まらなくなったトルコは上手く回らなくなり、反対に中国はブロードや多彩なコンビネーションで自分たちのバレーボールを展開。中盤から終盤にかけては中国のリードが10点に広がっていた。しかし、バルガスの力だけでここまで勝ち上がってきたわけではないトルコもカラクルトに代わって入ったディケンのスパイクや高さを活かしたブロックで2点差まで詰め寄る。大差から一転追い詰められた中国だったが、リ・エンエンのサービスエースも飛び出しなんとか第4セットを奪った。

 すべてが決まる第5セットは、序盤に中国の2連続ブロックポイントが決まるがすぐにトルコが追いつき拮抗した入りとなった。トルコリードで迎えた終盤はエースのバルガスのスパイクでマッチポイントを取る。マッチポイントで迎えたトルコのサーバーはバルガス。攻めたサーブで中国のレセプションを崩すとチャンスボールがトルコへ。最後のポイントはなんとトルコのセッター、シャヒンのツーアタックだった。第5セットをトルコが取り、中国に勝利。勝負の分かれ目は終盤の大事な場面でも相手の隙を見逃さない冷静さだった。

 中国に勝利したトルコは、準決勝で7日の4時に行われる女子イタリア代表vs女子セルビア代表の勝者と戦うこととなる。

■試合結果

中国 2 – 3 トルコ

第1セット 25-23
第2セット 21-25
第3セット 24-26
第4セット 25-21
第5セット 12-15

この記事を書いたのは

VOLLEYBALL KING 編集部

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