[写真]=Volleyball World

 10日、パリ2024オリンピック(パリ五輪)男子バレーボールの決勝戦が行われ、男子フランス代表と男子ポーランド代表が対戦した。

 フランスは東京五輪金メダルを獲得し、今大会開催国枠として出場している実績と勢いのあるチーム。東京五輪MVPのアウトサイドヒッター(OH)のヌガペト、リベロのグルベニコフ、オポジット(OP)のパトリなど主力を順当に起用した。

 対するポーランドはFIVB世界ランキング1位のチーム。世界最強のOHと称されるレオンに加えて、決勝進出の立役者となったOHのフォルナル、OPのクレクら準決勝と同じメンバーを起用した。

 そんな両者が対戦した第1セットは、両エースの豪快なスパイクから始まる。フランスはヌガペト、パトリ、ポーランドはクレク、レオンが得点し、両チームともに幸先の良いスタートを切った。また、中盤までは両セッターのブリザール、ヤヌシュが効果的にミドルブロッカー(MB)を使い的を絞らせない。

 しかし中盤以降、グルベニコフを中心とした巧みなフロアディフェンスで、僅かにフランス側にリードが開き始める。なかなかフランスの背中をつかめないポーランド。レオンの圧倒的な高さから繰り出されるスパイクなどでフランスのディフェンスをかいくぐるが、最後はパトリのスパイクが決まり、フランスがこのセットを取りきった。

 続く第2セット、48年ぶりの金メダル獲得に向けて負けられないポーランドは、圧倒的高さを誇るエースのレオンにトスを集める。フランスがディフェンス力で対抗するも、レオンがサーブもスパイクも連続して決めていき、止まらない。また、フランスのエースのヌガペトをブロックするなどして、わずかにポーランドが前に出る。

 しかし11-12の場面、今大会好調のフォルナルがフランスの大型セッターであるブリザールに連続でブロックされ、13-12に逆転。そこからMBのルゴフがエンドライン際々にサービスエースを決め一気に流れを掴み、リードを広げた。それでも、ポーランドも意地を見せると、強力なサイド陣が決め切りセット終盤前に同点に追いついた。

だが、セット終盤に前に出たのはまたしてもフランス。パトリの強力なサーブが決まり、観客の声援も相まって勢いが止まらない。最後はOHのクレブノが自身のサーブから自らバックアタックを決め、フランスが2セットを連取した。

 ポーランドにとって負けられない第3セットは、序盤から白熱した展開を見せる。フランスが緻密なディフェンスからヌガペトやMB陣が華麗に決めると、負けじとポーランドがレオン、クレクの圧倒的な高さとパワーで取り返す。サイドアウトが繰り返される手に汗握る展開が続く中、ポーランドは流れをつかむためにセット中盤からOHのシリフカを起用。ヌガペトが次々と多彩な攻撃を決める中、シリフカも左腕から繰り出されるテクニカルなスパイクでフランスに流れを渡さない。

 一進一退の攻防が続く中、流れをつかんだのはやはり開催国フランス。ヌガペトがフェイクセットを鮮やかに繰り出すとパトリが決め切り、スタジアムを大きく盛り上げる。なんとしても追いつきたいポーランドだが21-18の場面でレオンが痛恨のスパイクミス。そこからサーブとスパイクを決め、一気にフランスがマッチポイントを迎える。ポーランドはレオンのサーブに最後の望みをつなげ、サービスエースを決めるなど追い上げを見せるが、最後はレオンがサーブをミスし、フランスのストレート勝ちが決まった。

 今回のパリ五輪は、開催国フランスがオリンピック連覇の偉業を達成し幕を閉じることに。この試合で今大会の男子バレーボール競技の全日程が終了。次回のオリンピックは4年後、2028年にアメリカのロサンゼルスで行われる。

■試合結果

フランス 3-0 ポーランド

第1セット 25-19
第2セット 25-20
第3セット 25-23

この記事を書いたのは

VOLLEYBALL KING 編集部

国内外の最新ニュースや注目選手の特集、バレーボールをより楽しめるバレーボール情報・ニュースサイト『VOLLEYBALLKING(バレーボールキング)』編集部です!

VOLLEYBALL KING 編集部 の記事をもっと見る