[写真]=Volleyball World

 11日、パリ2024オリンピック(パリ五輪)女子バレーボールの決勝戦が行われ、女子アメリカ代表と女子イタリア代表が対戦した。

 パリ五輪初日から最終日まで続いた、長かったバレーボール競技の最終戦である女子バレーボールの決勝戦は、東京五輪の優勝国であるアメリカと今年のネーションズリーグの優勝国であるイタリアの大会屈指の好カードとなった。

 アメリカは、試合前時点でベストアタッカー4位にランクインしていたオポジット(OP)のエースであるドルーズや、ベストブロッカー2位にランクインしていたミドルブロッカー(MB)のオグボグらがスタメンに入った。

 対するイタリアは世界の大エースであるOPのエゴヌや攻守に優れたオールラウンダー、アウトサイドヒッター(OH)のシッラなどがスタメンに名を連ねた。

 そんな両者を迎えて始まった第1セット、アメリカはドルーズ、イタリアはエゴヌと共にエースで1点目を奪った。その後も両者エースに託す場面が多いものの、アメリカはイタリアの高く堅いブロックに阻まれ決めきれず、反対にイタリアはエゴヌがブロックアウトやプッシュなど様々なバリエーションで得点を重ね、5連続ポイントを取るなどイタリアが大幅リードする形となった。中盤には一時点差が7点に開いた場面もあったが、アメリカも負けじと食らいつき、オグボグのネットインサービスエースで流れを掴みかけ点差を詰めるも、イタリアのブロックが牙をむき流れを渡さない。結局、終始イタリアが流れを握り続け、大差で第1セットを取る。

 第2セットは、アメリカが大差で取られた第1セットからOHをプルマーからラーソン、OPをドルーズからトンプソンに変えた布陣でスタートした。メンバーチェンジが功を奏したのかアメリカが序盤連続得点する場面や第1セットよりスパイクが決まる場面も多く、拮抗した入りとなった。しかし中盤、イタリアのOHであるボセッティの打数やミドル陣の攻撃も目立ち始め、エースのエゴヌだけでなく全員の攻撃力が高いイタリアがまたも終盤にかけてリードを広げ、第2セットもイタリアが取る。

 第3セットも拮抗した入りとなったがイタリアのリベロ、デジェンナーロのスーパーレシーブやセッターのオッロに3本のサービスエース、誰が出ても高いブロックと総合力が非常に高いイタリアが序盤から中盤にかけて点差を6点に広げる。その後もブロックだけでなくフロアディフェンスも堅く繋ぎがいいイタリアはディグからのトランジションやサービスエースで得点を重ね終盤を迎える。持ち前のブロックでマッチポイントを握ると、最後はアメリカのスパイクがアウトになり第3セットを取り、イタリアがストレート勝ちで優勝を決めた。

 高いブロックに堅いフロアディフェンス、豊富な攻撃バリエーション、スパイカーの攻撃力の高さと器用さ、総合力が非常に高いイタリアの完勝で女子バレーボールの決勝戦は幕を閉じた。

■試合結果

アメリカ 0-3 イタリア

第1セット 18-25
第2セット 20-25
第3セット 17-25

この記事を書いたのは

VOLLEYBALL KING 編集部

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