一般社団法人SVリーグ(SVL)の大河正明代表理事(チェアマン)が所信表明を行った。
7月1日、一般社団法人ジャパンバレーボールリーグ(JVL)はSVLに改称。10月に開幕する大同生命SV.LEAGUE(SVリーグ)に向けて名称を新たにするとともに、JVLで業務執行理事を務めてきた大河氏のチェアマン就任が正式に決まった。
これまで、Jリーグの常務理事やBリーグのチェアマンも務めてきた大河氏。今回新たに就任したSVLでの自身のミッションやリーグの展望を明かした。
大河氏は、バレーボールの人気とリーグの現状について説明。バレーボールについて「日本でトップクラスの人気のあるスポーツ」だとしつつ、「他のスポーツのリーグと比べて、少し集客や人気面、注目度といった面で劣後している」と課題を語り、SVリーグについては、「日本で一番人気があって実力もあるリーグ」を目指していくとしている。
そのための柱として、大河氏は「V.LEAGUE REBORNの完遂」、「現場とのコミュニケーションの徹底」、「パートナーとメディアとの連携の強化」の3つをあげている。
まず、「V.LEAGUE REBORN」は、JVL時代から掲げられている中長期計画のこと。SVLのビジョンでもある「2030年までに『世界最高峰のリーグ』となることを目指す」ことを改めて誓っている。
なお、「世界最高峰のリーグ」とは、「ガバナンス(統率)力、事業力があり、その結果として世界のスター選手たちがプレーしたいと思うような、サッカーのプレミアリーグや野球のメジャーリーグベースボール、バスケットボールのNBAのような存在であり、世界中の注目が集まるリーグ」だと定義している。
そして、「現場とのコミュニケーションの徹底」については、「選手、クラブ経営陣、クラブの親会社とのコミュニケーションをしっかりと取っていきつつ、ファンともコミュニケーションを取る機会を設けたい」と説明。さらには、将来的な選手会の設立の可能性についても言及した。
3つ目の「パートナーとメディアとの連携の強化」に関しては、「代表理事がやるべきこととして、リーグのトップパートナーである大同生命を中心に、多くのパートナーたちと会話をしていきながら、新たなパートナーも獲得していく」ということと、「バレーボールの専門メディアに限らず、一般メディアも含めて露出を増やしていき、バレーボールを注目されるスポーツにしていきたい」という2つの点を語った。
また、ホームタウン制度の重要性についても改めて強調。「ホームタウンの首長の支援を取り付けるためにも、現場百回を兼ねて自治体と連携を図っていきたい」とした。
その上で、大河氏はSVリーグの成長のためには関係者の協力が不可欠だとし、協力を呼びかけている。
「私だけで何かがやれるということでは決してありません。選手、コーチ、現場のスタッフ、そしてファンの皆さん、パートナー、行政、メディア、皆さんの協力と共に、SVリーグを世界一のリーグに育てていきたいと思いますので、ご協力をお願いしたいと思います。私も全力投球をします。よろしくお願いします」