[写真]=須田康暉

 2028年ロサンゼルス五輪に向け、いよいよ動き出す。6月11日に開幕する男子のネーションズリーグ2025が、ロラン・ティリ新監督のもと始動したバレーボール男子日本代表の初陣となる。

 パリ五輪の主力メンバーの本格合流はまだ先になるため、予選ラウンド第1週の中国大会は、昨年までとはガラリと変わったメンバー編成になる。そんな中、出発前の合宿では、リベロの小川智大(サントリーサンバーズ大阪)が、どっしりとした立ち居振る舞いでチームに落ち着きを与えていた。

 小川は2021年に代表に初選出されて以降、山本智大(大阪ブルテオン)とともに世界の舞台で戦ってきた。フィリップ・ブラン前監督は「日本には世界一のリベロが2人いる」と高く評価していた。ただ、通常の国際大会は登録メンバーが14人なのに対し、五輪は12人。リベロに与えられたのは1枠で、熾烈なポジション争いの末、小川はパリ五輪のメンバー入りを果たせなかった。パリにはサポートメンバーとして同行し、スタンドから日本の戦いを見つめた。

 パリ五輪後は、「6、7年ぐらい前からずっと目指していた場所だったから、『落ちたから次』というふうには簡単には考えられない。今はSVリーグでしっかり自分のパフォーマンスを上げ続けることだけ」と語っていた。

 その小川が、6月5日の記者会見の際、「今はもう、明確に『ロスを目指そう』という気持ちになっています」と、前を見据えながらハッキリと口にした。

「ただ、パリの時のように長いスパンで次を見るんじゃなく、1年1年、自分のスキルを磨いていこうと思っています。パリまでを振り返ると、23年、24年はしっかり戦えたんですけど、22年は2試合ぐらいしか出ていなかったと思うので、早い段階からしっかり試合の経験を積むことが大事。もちろん練習も大事なんですけど、とにかく試合に出て、結果を出し続けることが重要だと思っています」

 そのために、ロスへのスタートとなる今年、代表にも早く合流した。

「来年は(アジア選手権で)ロスの切符争いがあって、その次の年はオリンピックに向けたチーム作り、その次の年はもうオリンピックの年なので、今年しか休めないな、少し体のリフレッシュも必要かなと思って、オフをちょっとくださいという感じだったんですけど、中国大会から参加してほしいと言われたので。ちょっと期待もあるのかもしれないな、それには応えたいなと思って」

 今年はとにかく、試合に出るたびに結果を出し、信頼をつかむ年にする。

「もちろんディグも、トスも、ブロックフォローも、声掛けも、すべてが大事なんですけど、サーブレシーブがもっと必要かなと思っています。世界のサーバーがかなり強くなってきているというか、サーブのバリエーションが増えていると思うので、どんなサーブにもしっかり対応することが一つ大事なことかなと思っています。それがサイドアウト率を上げる助けになると思うので」

 25-26シーズンはジェイテクトSTINGS愛知からサントリーに移籍することも発表された。

「国内に限らず海外の選択肢もあった中で、難しい決断だったんですけど、自分にとってベストなチームを選びたかった。力的に、今シーズン来るメンバーもすごく頼もしいメンバーで、レベルが高く、世界一を目指しているクラブなので、その一員になりたいなという思いがありました」

 代表でも、クラブでも、1試合もムダにすることなく自分を高め、結果を出し続ける。それが悲願の五輪出場へとつながっていく。

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この記事を書いたのは

米虫紀子

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