[写真]=須田康暉

 「01(ゼロイチ)世代、きたな」――。

 言葉には出さずとも、お互いにそんな思いでつながっている。ゼロイチとはその字のとおり、2001年生まれのこと。バレーボール界ではその世代の、とりわけ男子の選手がホットだ。

 2024-25 大同生命SVリーグで最優秀新人賞に輝いた水町泰杜(ウルフドッグス名古屋)を筆頭に、後藤陸翔と伊藤吏玖(東京グレートベアーズ)、工藤有史(VC長野トライデンツ)…書ききれないほどに、この年代の選手は所属先のチームでレギュラーとして活躍を披露し、2025年度日本代表にも登録されている。その中の一人、リベロの髙木啓士郎(広島サンダーズ)もまた、今回の日本代表初選出に胸を弾ませていた。

「01世代がきたな、みたいな感覚はありましたね。すでに(サントリーサンバーズ大阪の髙橋)藍は代表入りをしていましたけれど、今回のチームには初選出の選手もたくさんいて、同い年の面々も並んでいる。アンダーエイジカテゴリーの頃から一緒にやっていた選手たちがそのままシニアに上がるのは素直に嬉しいです。もちろん周りの同い年の選手に負けたくない気持ちもありますから。刺激になりますし、やっぱり楽しいですよね」

 髙木自身は広島の名門・崇徳高校時代にU19日本代表に、進学した東海大学時代にもユニバーシティーゲームズ日本代表に選出され、世代別の国際大会に出場してきた。大学を卒業し、広島THへ入団。1年目の2024-25シーズンは開幕して最初の3週はベンチ入りすら叶わず、「くそー!という思いでした」と髙木。そこでは先輩たちから「絶対にチャンスはくるよ」という言葉を受け、第4節(昨年11月2日、3日)のヴォレアス北海道戦で初スタメンを飾ると、サーブレシーブの受け数こそ6本と少なかったものの成功率は66.7%と堅実なプレーを披露し、ここから守護神として一気に定着を果たした。

「なかなか満足のいくプレーが出せない試合もありましたが、苦しいなりにも自信につながるシーズンになったと思います。やはり試合に出ないことには、トップ選手たちのサーブやアタックを味わうことができませんから。途中からにはなりましたけれど、そこからずっと最後まで試合に出続けることができたのは、経験という点でも大きな収穫でした」

 日本代表自体は、幼少期から描いていた“将来の目標”だった。学生時代に世代別の日の丸を経験するなかでより明確になり、「SVリーグで活躍すれば代表に入れる」とルーキーイヤーを戦い、晴れて日本代表に選出。「1年目に入れたのは少しびっくりもしましたが、嬉しかったですね」と喜ぶ。代表活動をスタートさせると、6月上旬からはB代表のカタール遠征に参加した。

「A代表に入って毎年スタメンを張るためには、それだけ積み重ねが必要になってきます。プレー面や精神的にも色んな人たちからの信頼がなければできないことだと思うので。そのためにもB代表の活動も含めて一日一日を大切に、日々成長できるようにと考えています」

 日本代表のリベロといえば、“世はまさに戦国時代”。世界トップレベルと称される山本智大(大阪ブルテオン)や小川智大(サントリー)、2024-25シーズントップサーブレシーバーの森愛樹(日本製鉄堺ブレイザーズ)、そしてSVリーグチャンピオンの藤中颯志(サントリー)や国内きっての実力者・高橋和幸(ジェイテクトSTINGS愛知)…。群雄割拠のリベロ陣に、これから髙木は“01世代”代表として食い込んでいく。

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この記事を書いたのは

坂口功将

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