7日、V.LEAGUE WOMEN(Vリーグ女子)のカノアラウレアーズ福岡は、森田亜貴斗監督が6月30日をもって退任したことをクラブ公式サイトで発表した。
森田監督は現役時代の近畿大学在学中にジュニア代表に選ばれ、世界ジュニア、アジアジュニアに出場。大学卒業後の2004年に当時のVリーグに所属していた松下電器・パナソニックパンサーズ(現・大阪ブルテオン)に入団し、ミドルブロッカーとしてプレーした。
2013-14シーズンをもって現役を引退すると、2017年に当時のV・チャレンジリーグの近畿クラブスフィーダで監督を務めたほか、近畿大学男子バレー部のコーチや天理大学女子バレー部のコーチとしても活動。2020年にカノアの前身である福岡春日シーキャッツの監督に就任し、5シーズンにわたってチームを率いてきたが、今回家族の事情により退任することとなった。
森田監督はクラブを通じて以下の通りコメントを発表している。
「このたび私、森田亜貴斗は、カノアラウレアーズ福岡の監督を、2025年6月30日をもって退任することになりました。本来であれば、このチームと最後まで一緒に歩んでいくつもりでしたが、両親も高齢となり、体調のこともあって、どうしても親元に戻らなければならない状況となりました。悩みに悩んだ末、自ら退任を決断いたしました。個人的な事情での判断となり、突然のご報告となってしまったことをお詫び申し上げます」
「当時、私は経営の素人で、Vリーグ参入を機に、中村・池田両名のサポートを受けて進めて参りましたが、新Vリーグの体制変更に伴い、新会社を設立し、私では経営ができなくなったこと、また、監督と代表の兼任もルール上できなくなったことから、中村に代表を引き継いでもらいました。これからのカノアを、中村・池田両名と一緒に続けていくつもりでしたが、このような形でチームを離れることになってしまったこと、心より申し訳なく思っています。これからは中村にカノアを託すことになりますが、今まで以上にこのカノアが飛躍していくことは間違いないと確信しております」
「私がカノアに来たのは、『このメンバーとなら本気でVリーグを目指せる』と心から思えたからでした。ゼロからのスタートだったこのクラブが、ここまで多くの方々に応援していただけるチームに成長できたのは、スポンサーの皆様、自治体の皆様、ファンの皆様、運営・強化スタッフ、そして選手一人ひとりの力があってこそだと感じています。心より感謝申し上げます」
「昨シーズン、当時の選手たちが引退しました。厳しい状況の中、最後まで戦い抜いてくれたこと、不甲斐ない自分についてきてくれたこと、彼女たちには心から感謝しています。また、これまでにチームを離れた選手やスタッフの皆さんに対しても、不甲斐ない部分が多くあったかと思いますが、それでも支えてくださったことに、改めて感謝の気持ちをお伝えしたいです」
「カノアに関わってくださったすべての皆さんが、それぞれの場所で頑張っていることを、これからもずっと応援しています。カノアラウレアーズ福岡は、これからさらに成長していけるチームです。また、次期監督については、バレーボールへの情熱と人としての誠実さを兼ね備えた方であり、新たな視点とエネルギーでチームを導いてくれると信じています。選手たちには引き続きバレーボールを追求してもらい、選手たちの目標を達成できることを心から願っております。私は一歩離れた場所からにはなりますが、今後も変わらずこのチームを応援し続けてまいります」
「追伸:カノアのホームページにある『カノアヒストリー』は、今回の退任に伴い閉鎖することといたしました。これまでご覧いただいた皆様、本当にありがとうございました。これからは“新生カノアラウレアーズ福岡”に、ぜひ変わらぬご声援をよろしくお願いいたします。2025年6月30日森田亜貴斗」