男子バレーボール日本代表は18日(金)、ネーションズリーグ2025男子の予選ラウンドで男子ブラジル代表と対戦し、セットカウント0-3(21-25、 23-25、26-28)で敗れた。
キャプテンの石川祐希らをメンバー外とし、一部メンバーを変えて試合に臨んだ日本。予選ラウンド首位のブラジル相手に粘りを見せたものの力及ばず、ストレートで敗れた。
その中でも存在感を発揮したのがミドルブロッカーの西本圭吾だ。日本ラウンドで初めてのスターティングメンバーとしての出場だったが、西本は「大きくは変わらなくて、もうずっと準備して毎日毎日この時を待っていたので、『ようやく来た』と思っていた」と落ち着いた表情で語った。
そして、「もちろん満足いくプレーばかりではなかったですけど、現時点でやれることはやったのかなと思います。けどそこで終わってしまったらこれ以上成長することはないですし、課題は多くあるのでそこを克服して次回のチャンスに向けて準備していきたい」と、既に次を見据えた。
試合では、セッターとのコンビネーションに手応えを感じていたという西本。「サイドアウトを重要な局面で1つミスしてしまったんですけど、セッターとのコンビネーションは基本的にはいいかなと思って、サイドアウトの部分は手応えを感じてます」と自身のプレーを振り返った。
試合中、得点のたびに会場を煽り、チームを鼓舞する姿も印象的だった。「こちらの空気に持っていくために僕のパフォーマンスは重要になってくるのかなと自分でも思っていたので、それを僕1人ではできなくて、観客の皆さんが乗ってくれるからこそ成し得ることだと思うので、ほんとに皆さんに感謝したい」と、満員のファンの声援が大きな力になったと感謝を述べた。
また、この試合では2024-25シーズンに東レアローズ静岡で一緒にプレーしたアラン・ソウザとの対戦も実現。「彼の強みも弱みも僕はわかってるつもりでいるので、もちろん意識していました。彼を止めてやりたいと思ってたんですけど、なかなか止める機会がなかったので、もし次ゲームする機会あったら、素晴らしい選手だからブロックしたい」と、次なる戦いでのリベンジを誓った。
一方で、世界トップの壁も痛感。「世界トップが集まっているブラジルに対して、少しでもブロックが遅れてしまったら決められるのは本当に身に染みて経験した」と語り、「両サイドに間に合う時はブロックは効果を発揮してるかなと思うので、真ん中のブロックに対しての効果を上げたい」と明確な課題を口にした。この経験を踏まえ、「彼らが世界トップというのを受け入れてしまっては超えることはできないと思うので、『僕らは絶対負けない』、『僕は絶対強豪国に勝つ』ためにこれから頑張っていきたい」と力強く宣言した。
これから世界の強豪と渡り合うために、西本は具体的な強化点を挙げる。「相手のミドルブロッカーに対してのディフェンス、コミットブロックだったりの精度を上げることと、他のミドルと差別化を図る点ではもう少しサーブの能力を上げていかないといけないかなと思います」。
熾烈な代表争いの中、大きなアピールに成功した西本。さらなる活躍に期待だ。