写真は前回の世界選手権 [写真]=Volleyball World

 8月22日(金)、世界選手権(世界バレー)が開幕した。バレーボールの国際大会の中でも最も古い歴史を持つ大会だが、2025年大会からフォーマットが変更されている部分がある。

 そこで今回は、バレーファンの方々が知りたいと思われる、①「世界選手権は大会の中でどういった立ち位置なの? 」、②「大会の方式は?」、③「前回大会と変わったらしいけど何が変わったの?」、④「ロス五輪への影響はあるの?」の4つのテーマでまとめて解説していく。

①世界選手権の立ち位置は?

 まず、2028年に行われるロサンゼルスオリンピック(ロス五輪)に向けて、今年から始まった4年間のサイクルには4種類の国際大会がある。

 世界選手権の立ち位置を明確にするべく、ロス五輪に向けたサイクルでの4つの大会について解説していく。

1.ネーションズリーグ(毎年前半開催)

バレーボールネーションズリーグ(VNL)は毎年代表シーズンの初めに開催される世界一を決める大会。代表シーズン後半に開催される世界選手権、大陸予選、五輪の前哨戦のような立ち位置で、新しい選手を起用しやすくニュースター誕生が見どころの1つだ。

2.世界選手権(2025、2027年後半開催)

世界選手権(世界バレー)は参加国の数が最も多い32カ国から世界一を決める大会だ。さらに2027年の世界選手権では上位3カ国に五輪の出場権が与えられることになった。ちなみに世界バレーはバレーボールの大会で1番歴史が古い国際大会(1949年~)だ。

3.大陸選手権(2026年後半開催)

大陸選手権は五輪の出場権を懸けた大会だ。アジア、ヨーロッパ、アフリカ、北中米、南米の5大陸の優勝国が五輪出場権を得られる。

4.ロス五輪(2028年後半開催)

五輪は各国最強メンバーを揃えて真の世界一を決める大会だ。全バレーボーラーの最大の目標とされている。

 以上がロス五輪サイクルの4大会だ。

 世界バレーの立ち位置をまとめると、世界一を決める大会の中ではVNL以上五輪未満の価値とされており、2027年の世界バレーは五輪の出場権も得られる重要な大会だ。

 世界バレーの話からは少し逸れるが、ロス五輪の出場権の獲得方法は、2026年の大陸選手権の優勝国(5カ国)、2027年の世界バレーの上位3カ国、2028年のVNL終了時点でのFIVB世界ランキング上位3カ国(※ロス五輪出場決定国を除く)となっている。それらの11カ国に開催国のアメリカを足した12カ国で真の世界一を争う。

②世界選手権の大会方式

 続いて世界バレーの大会方式について解説していく。

 初めに全32チームを16チームに絞る予選から始まる。予選は32チームを4チームずつ8つのグループに分けて総当たり戦を行う。

 4チームの内上位2チームが決勝トーナメント進出となる。16チームから始まる決勝トーナメントは、一発勝負のノックアウト形式だ。

 今回の世界バレーの出場国は、2023年の大陸選手権(アジア、ヨーロッパ 、アフリカ 、北中米 、南米 )の上位3チームと、前回王者のイタリア、開催国のフィリピン、残りの15チームはそれらの国を除いた世界ランキングの上位国となっている。

③従来の世界選手権との変更点

 世界選手権は今年の2025年大会から変更点が大きく3つある。

1.4年に1度から2年に1度へ
2.五輪の出場権がかかるように
3.参加国が24カ国から32カ国へ

 どの変更も選手への負担を減らすことと、バレーボールの人気向上が狙いだ。

 今年から始まったロス五輪へ向けたサイクルからは、大会数が大幅に減り、スケジュールがシンプル化された。

 具体的には五輪予選、ワールドカップ、 大陸予選トーナメント等がなくなり、先ほど解説した4種類の大会のみとなった。五輪予選が無くなったため、2027年の世界選手権にも五輪の出場権が付与されている。

 また大会数を減らしたことにより選手への負担が軽減し、スケジュールがシンプルになったことでファンも試合を追いやすくなった。

 参加国が増えた理由については、より多くの国に世界最高峰の舞台を経験してもらうことでさらにバレーボールの普及を進めることが狙いだ。

 参加国は増加したが、大会形式を見直したことで試合数を26%減らすことに成功し、選手への負担もむしろ軽減したそうだ。

 今回の世界バレーの3つの変更は選手への負担を減らし、ファンがより楽しみやすくするための素晴らしい改善策となっている。

④ロス五輪への影響は?

 最後に今年の世界バレーがロス五輪に与える影響について解説する。

 結論から話すと、今回の世界バレーは五輪の出場権獲得方法の1つ「2028年VNL終了時の世界ランキング上位3カ国」に影響がある。

 2026年の大陸選手権と2027年の世界選手権で五輪出場権を逃した時の最終手段だ。

 世界選手権は世界ランクを決めるWR(World Ranking)ポイントの基準となるMWF(Match Weight Factor )が最も高い大会だ。 MWFは大会により異なり、MWFが高いほど試合で獲得または失われるWRポイントが大きくなる。

 MWFはオリンピックと世界選手権が50、VNLと大陸選手権が40とされている。つまり世界選手権は、VNLや大陸選手権よりも世界ランキングが動きやすい。

 日本代表はロス五輪に出場に向けて、予選の格下の相手には必ず勝利し、決勝トーナメントでは1つでも多く勝利することが求められる。

 以上4つのテーマで世界バレーを解説している。

 改めて世界バレーは8月22日に開幕。女子日本代表は23日の女子カメルーン代表戦に勝利し、白星スタートを飾った。男子は9月12日(金)に開幕。 男子日本代表の初戦はトルコ代表戦で、9月13日(土)の15時試合開始予定となっている。

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この記事を書いたのは

まつはす

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