[写真]=須田康暉

 令和7年度天皇杯・皇后杯 JVA全日本バレーボール選手権大会のファイナルラウンドが12日(金)に東京体育館で行われ、レーヴィス栃木は京都産業大学相手に苦しみながらも勝利し3回戦進出を決めた。試合後、チームの主力である笠利真吾がインタビューに応じ、苦しみながらも掴み取った勝利と、次戦への特別な思いを語った。

 R栃木にとって初戦となったこの日の試合、普段のリーグ戦とは異なる環境や時間帯、そして”勢いのある大学生”相手に苦戦を強いられた。「入りが難しかった」と振り返る笠利だが、試合の中で光ったのはチームの”修正力”だった。「ディフェンスもオフェンスも、中でいろいろ話しながら修正できた」と語る通り、タイムアウトなどを活用して密にコミュニケーションを取り、最後は大学生を押し切った。「もうちょっと早く対応できる部分があった」と反省点も挙げつつ、「なんとか勝ち切れてよかった」と安堵の表情を見せた。

 次戦の相手は、国内最高峰SVリーグの強豪・ウルフドッグス名古屋。笠利は「天皇杯予選の時から、まずSVのチームと対戦することをチームの目標にしていた」と明かす。多くの選手にとって初めてとなるSVチームとの対戦。「たくさん学べるものがあると思う。試合をやりながら、今ある自分たちの力を精一杯出して、どこまで通用するのか。思いっきりぶつかって楽しみたい」と、格上相手にも”チャレンジャー”として挑む覚悟を示した。

 かつてトップリーグの舞台で戦った経験を持つ笠利にとっても、SVリーグのチームとの対戦は感慨深いものがある。「久しぶりに対戦する。外国籍選手も増えて環境も変わっているが、今の僕自身がどこまで通用するのかすごく楽しみにしている」。チームとしても、個人としても、”現在地”を知るための絶好の機会だ。