【今大会優勝&MVP射程圏内】石川祐希

ペルージャの注目選手1人目は石川祐希だ。今季はペルージャの点取り屋の1人として活躍している。
ペルージャでの2シーズン目ということもあり、セッターとのコンビも抜群でキレのあるスパイクを叩き込んでいた。それは数値にも表れていて、3OHの中ではトップのアタック決定率を記録している。(石川:51.4%、オレフ・プロトニツキ:41.6%、カミル・セメニウク:36.4%)
石川は左ヒザの痛みでセリエAの直近2試合を欠場していたが、10日に行われたチャンピオンズリーグの開幕戦で復帰を果たした。そのCL初戦のペルージャはおそらく石川に攻撃を一任する布陣となっていた。OH対角には守備に定評のあるセメニウクが起用され、正OPのワシム・ベンタラが控えだったからだ。
試合の序盤から石川へ2段トスが多く上がっていたが、敵の好ディフェンスによりアタックを塞がれ続けて、6得点で途中交代となった。それでも試合後に石川は立ち上がりは悪くなかったと語っており、世界クラブ選手権に向けて試合勘を取り戻す良い機会となったはずだ。
本大会で優勝とMVPを獲得出来れば、目標としている世界一の選手に大きく近づくはず。石川がペルージャの点取り屋として、チームを優勝に導けるかに注目だ。
【今季世界No.1セッター】シモーネ・ジャネッリ

ペルージャの注目選手2人目はシモーネ・ジャネッリだ。
今年の世界選手権では正セッターとしてイタリア代表を優勝に導いた。パリ五輪優勝&ベストセッターのブリザールとの、世界最強セッター同士の対決は注目だ。
両セッター共に高身長で攻撃力があるのが特徴で、2024-25までの4シーズンセリエAでしのぎを削っていた。
2人の4年間の1セットあたりのアタック、サーブ、ブロック決定本数の比較をしてみると下記のようになった。
ジャネッリ(アタック本数:0.87本で決定率55.1%/サービスエース数:0.20本/ブロック決定本数:0.35本)
ブリザール(アタック本数:0.78本で決定率48.2%/サービスエース数:0.22本/ブロック決定本数:0.27本)
僅差ではあるがコート内ではジャネッリの方がより攻撃的で、コート外のサーブはブリザールの方が秀でていることがが分かる。
ペルージャ対大阪Bの一戦では、セッター同士の対決にも注目だ。
【2023大会優勝&MVP】オレフ・プロトニツキ

ペルージャの注目選手3人目はオレフ・プロトニツキだ。
世界クラブ選手権の2023年大会ではペルージャで優勝を経験し、自身もMVPを獲得している。
プロトニツキはサウスポーのOHで、最大の武器はサーブだ。
サウスポーの軌道を活かしたジャンプサーバーだ。日本代表の西田有志のようなサーブだが、プロトニツキの方がよりダイナミックで荒々しい印象だ。
ボールを潰すようにサーブを打つので、ドライブがかからずほぼ無回転で飛んでくることもある。綺麗なドライブがかかったジャンプサーブと比べて、弾道と距離感が測りづらいのでレシーブを弾き飛ばしやすい。
昨季はこのサーブでセリエAで最多のサービスエース数を記録した。
そしてプロトニツキはペルージャの3OHの中では最も攻守バランスが良いオールラウンダーだ。アタックに優れた石川祐希とレシーブに優れたセメニウクの間を取ったスタッツを記録しており、豪快な攻撃と繊細な守備を両立している選手だ。
プロトニツキのジャンプサーブとオールラウンドな活躍に注目だ。




