[写真]=Volleyball World

 16日(火)に開幕した男子世界クラブ選手権2025。5大陸の各王者の他、開催国王者と主催者推薦のワイルドカード2チームを加えた計8チームが出場した。

 そのうち予選ラウンドの各プール上位2チームが決勝トーナメントに進出。プールAからはザビエルチェ(ポーランド)とヴォレイ・レナータ(ブラジル)、プールBからはペルージャ(イタリア)と大阪ブルテオン(日本)が準決勝へと進んだ。

 準決勝では大阪B(プールB2位)とサビエルチェ(プールA1位)、ペルージャ(プールB1位)とヴォレイ・レナタ(プールA2位)が決勝進出をかけて戦う。

 今回はその4チームの特徴と注目選手を紹介していく。

大阪ブルテオン(プールB2位)

[写真]=Volleyball World

レシーブNo.1

 大阪ブルテオンは今大会出場チームの中でレシーブ力トップのチームだ。日本らしい粘り強いレシーブから、個の攻撃で劣る海外クラブに対して組織のバレーで対抗している。

 特に予選ラウンドでのペルージャ戦5セット目の、1点を獲らなければ負けが確定する13-14の場面でのラリーは、大阪Bのバレーを象徴していた。

 キャプテンの西田有志が攻めたサーブを打ち、敵のクイックをアントワーヌ・ブリザールのブロックと富田将馬のレシーブで阻み、続く敵OPの強烈なスパイクを西田が完璧なレシーブで仕留めて、ミゲル・ロペスが決めきったことで14-14のデュースに持ち込んだ。

 最重要の1点を、2度のレシーブから奪い取った。レシーブと組織力を武器に大阪Bが欧州王者のペルージャをあと一歩のところまで追い詰めたことは、改めて日本バレーの戦い方を示してくれたように思う。

世界No.1リベロ

左が山本智大 [写真]=Volleyball World

 大阪Bの注目選手はリベロの山本智大だ。

 今大会のベストディガーランキング1位を記録中。すでに決勝トーナメント進出が決まっていた予選ラウンド3試合目には出場していないので、1試合少ない中での首位は驚異的だ。

 山本は強烈なスパイクやジャンプサーブの威力を殺す技術において、世界一と言っていい程の腕前だ。

 今大会ではSVリーグと比較して強打スパイクとジャンプサーブを多用してくるチームが多いので、次々と山本のゴットハンドの餌食となっている。

 筋骨隆々の巨人からの攻撃を防ぐ、日本の小さな守護神だ。