2025年12月27日。大同生命SV.LEAGUE MENの注目の大一番、サントリーサンバーズ大阪vs大阪ブルテオンの一戦を「ABEMA de J SPORTS」にて解説を務めた高松卓矢氏に、試合直後の胸中を直撃した。世界クラブ選手権での大阪Bの快挙から、自身の指導者としての苦悩、そして日本バレー界への提言まで、”たかまつり”節全開のインタビューをお届けする。
「否定はしない」高松流・解説のこだわり
――解説お疲れ様でした!今日はスタジオでゲストのみりちゃむさん、実況の田中大貴さんと掛け合いながらの解説でしたが、いかがでしたか?
高松:これまでは現場での解説が多かったんですけど、今日みたいにスタジオに呼んでいただいて、有名な方々と掛け合いをしながらというのは初めての経験で。自分のコーナーまでいただいて、バレー以外の部分も出せたので非常に楽しかったですし、いい経験になりましたね。
――高松さんの解説は、非常にポジティブで聴いていて元気がもらえます。意識していることはありますか?
高松:一番は、視聴者の方が嫌な気持ちにならないようにすることです。基本的には否定や批判はしません。例えばスパイクミスが起こったとしても、ミスを責めるんじゃなくて、止めた側のブロッカーを褒める。自分の推しチームを否定的に言われてたらファンは悲しいじゃないですか。だから「称賛」をベースに、あとは「なぜそのプレーが起こったのか」を深掘りして伝えるように心がけています。

ブルテオンの快挙と、日本バレーの底上げ
――今日の試合は、世界クラブ選手権から帰国直後の大阪Bがサントリーに敗れる結果となりました。
高松:この試合については、正直サントリー有利だと思っていました。ブルテオンは(試合の)2日前にブラジルから帰ってきたばかり。時差ボケも疲労もピークだったはずです。でも、彼らが世界クラブ選手権で成し遂げた「銀メダル」は、日本のバレー史を塗り替える本当にとんでもない快挙ですよ。
――決勝でセリエAの強豪ペルージャと戦う姿は、一昔前なら想像できなかったかもしれません。
高松:僕らの現役時代は、アジアで勝つのも精一杯でしたからね。石川祐希選手がいるペルージャと、日本のクラブが世界の頂点を決める舞台で戦う。今の選手たちはバレーボールそのもののレベルを確実に底上げしてくれている。本当にすごい時代になったなと感じます。
SVリーグが「NBA」になるために必要なこと
――「世界最高峰」を目指すSVリーグの現状をどう見ていますか?
高松:ポテンシャルはめちゃくちゃあります。バスケならNBA、野球ならメジャーリーグという「世界一」のリーグが確立されていますが、バレーはまだ世界中に分散している状況です。そこにSVリーグが参入できる余地は大きい。スポンサーが集まり、お金が集まれば、必然的に世界中のトッププレーヤーが集まります。この流れは今、間違いなく良い方向に向かっています。
――リーグのプロ化についてはどう思われますか?
高松:僕、小学生の頃に全日本のスター選手を見て「すげえ!俺もあんな選手になりたい!絶対プロはお金稼いでるはずだ」って夢を持ってこの世界に入ったんです。でも蓋を開けてみたら「サラリーマンやないかい!」って(笑)。当時のVリーグは8割が会社員。実力があっても、雇用形態は平均年収に近いサラリーマンというのが現実でした。
――今の選手たちは、そこから変わりつつあると。
高松:SNSも普及して、個人でファンクラブを持つ選手も出てきた。会社に頼らなくても「プロ」として生きていける環境が整いつつあります。自分の価値を自分で上げる。プロとしての執着心を持つ。それがリーグ全体の価値に繋がるはずです。僕がバレーボール教室でちゃんとお金をいただくのも、自分が現役時代に全てを犠牲にして培ってきたキャリアやその経験を言語化することに対する「価値」だと思っているからです。
今のSVリーグの選手たちがプロ化をしていく中で、自分たちでお金を稼ぐ、自分たちの「価値」をどうやって上げていくかに、よりフォーカスしていかないといけない。会社員として活動するよりも、プロとして活動するほうがよりそこに執着を生むと思うので、僕はいいと思います。

夢は「バレーに携わってハッピーでいること」
――最後に、今後「バレーボール人」として仕掛けていきたいことや野望はありますか?
高松:僕そんな野心家じゃないんですよ(笑)。今の夢は、とにかくバレーボールに携わって、自分自身がハッピーでいること。僕がハッピーにバレーに取り組むことで、周りの人が笑ってくれたり、バレーに興味を持ってくれたりする。一人でも多くの人に「高松っておもしろいな、バレーボールっておもしろいね」と言ってもらえること。それが僕にとっての最大の喜びです。これからも自分らしく、バレーボールの魅力を伝えていきたいですね。
「ABEMA de J SPORTS」では、今シーズンのSVリーグ男子・女子合わせて合計88試合を無料生中継。毎節2試合を無料放送し、そのうち月に1回は「ABEMA」オリジナル解説にて無料生中継している。
1月17日(土)に行われるウルフドッグス名古屋vsサントリーサンバーズ大阪の一戦も無料生中継の対象となっており、再び高松さんが解説として試合を盛り上げる予定だ。




