大同生命SV.LEAGUE MENもほぼ前半戦が終了。今週末の第12節を終えると、ちょうどシーズン半ばのオールスターゲームへと突入する。

 今回は前半戦のスタッツをもとに全10クラブの現状を解説。数字というレンズを通して、後半戦のリーグ観戦がより深く、面白くなるポイントを紹介します。

攻守隙無しで21連勝/サントリーサンバーズ大阪(1位:21勝1敗)

[写真]=Photoraid

 サントリーは現在21連勝中と絶好調。その強さの秘訣を一言で表すと「攻守の隙の無さ」だ。

 攻撃面では全チーム中アタック決定率とサーブ効果率で1位、ブロック決定本数(1セットあたり) で2位を記録中。その原動力となっているのが、今季限りでの引退を発表したエースのドミトリー・ムセルスキーだ。

 彼は4部門(総得点、アタック決定率、サーブ効果率、ブロック決定本数(1セットあたり) )の個人ランキングでTOP3に入っている。サントリーの攻撃力=ムセルスキーと言っても過言では無い成績だ。

 そして守備面については新加入選手の活躍で安定感が増している。昨季はサーブレシーブ成功率が全10チーム中8位だったが、今季は3位を記録中。新加入の日本代表リベロの小川智大、ロシア代表のイゴール・クリュカが安定したレセプションを見せている。

 サントリーをまとめると、従来のムセルスキーを中心とした攻撃力に加え、今季は新加入選手で守備力が上がったことで全く隙が無くなった最強チームだ。

ディフェンス&セッター/大阪ブルテオン(2位:18勝4敗)

[写真]=Photoraid

 大阪Bはサントリーと同様に攻守隙の無いチームで、アタック決定率、サーブ効果率、サーブレシーブ成功率が全チーム中2位だ。その中でも「フロアディフェンス」と「セッターの攻撃力」は他チームを圧倒している。

 「フロアディフェンス」については世界トップディガーの山本智大が中心。レシーブを軸としたトータルディフェンスで、どんなスパイクにも喰らいつく。 ブロッカーも止めるよりもコースを絞ることを優先しており、ブロック決定本数(1セットあたり) が全10チーム中9位なのは、レシーブを軸にしている証拠と言える。

 「セッター」についてはアントワーヌ・ブリザールがここまで108得点を記録。他の9チームのセッターの得点を平均すると約20得点なので、ブリザールは5倍以上得点していることになる。さらにアタック決定率は約60%で、MB並の決定力を誇っている。

 大阪Bをまとめると、世界最高峰のフロアディフェンスとセッターのブリザールの攻撃力の高さに注目のチームだ。

デファルコ無双/ジェイテクトSTINGS愛知(3位:15勝7敗)

[写真]=須田康暉

 STINGS愛知はエースの「トリー・デファルコ」を中心としたチームだ。

 デファルコは個人の総得点とアタック決定率で4位を記録中。総得点とアタック決定率の両方でTOP5を記録してるのはデファルコとムセルスキーのみで、SVリーグのスパイカーTOP2と言っても過言ではない。

 またSTINGS愛知は、ブロック決定本数(1セットあたり) が全10チーム中トップ。個人のブロック決定本数(1セットあたり)の TOP15に3選手(髙橋健太郎2位、ステファン・ボワイエ7位、デファルコ15位)名を連ねているのはジェイテクトのみだ。この3人が前衛に揃ったローテーションは、SVリーグで最も堅い壁だ。

 また昨季リーグ最下位だったサーブレシーブ成功率も6位タイと好調だ。新加入の守備型OHの藤中謙也とキャプテンリベロの高橋和幸がレセプションに安定感をもたらしている。

 昨季はサイドアタッカー全員がエースのサーカスバレーだったが、今季は地に足をつけた堅実な守備からエースのデファルコへと託す。

全員が得点源/ウルフドッグス名古屋(4位:13勝9敗)

[写真]=前場一輝

 今季のWD名古屋は「全員が得点源」のチームだ。主力の全員がビッグサーバーであり、主力の全員がアタックを打ち込んでくる。

 サーブについては、サーブ効果率ランキング2位の水町泰杜を筆頭に、セッターの深津英臣も11位にランクイン。さらに世界的ビッグサーバーの宮浦健人は緩急つけたサーブでバリエーションを増やし、MBのノベルト・フベルと佐藤駿一郎も強打サーブでサービスエースを狙う。

 アタックについては、昨季のニミル・アブデルアジズ中心のエースバレーから一転、今季は全員で速い攻撃を仕掛ける。

 昨季はニミルがアタック決定率58%と圧倒的で、最後は決まって彼にトスが上がった。しかし今季は全員が満遍なくアタック決定率が高い(主力サイドアタッカー4人が50%弱、主力MB2人が62%)ので誰にトスが上がるのか全く読めない。

 WD名古屋をまとめると、全員がサーブで攻めて全員がアタックを打ち込む、総火力の高さが魅力のチームだ。

14人全員がスタメン/東京グレートベアーズ(5位:9勝11敗)

[写真]=古川剛伊

 東京GBは「14人全員がスタメン」を信条とした総合力が高いチームだ。ベンチを含めた14人それぞれの長所を、試合状況に合わせてぶつけていく。 そのため、試合の最初と最後でコートに立ってる選手が全く違うこともある。

 そんな東京GBだが、今季はブロック決定本数(1セットあたり) が全チーム中3位と好調だ。

 昨季から敵の穴を突くサーブからのブロックは武器だったが、今季は新加入の外国籍3選手で更にパワーアップした。個人のブロック決定本数(1セットあたり) にはOPのバルトシュ・クレクが8位、MBのヤン・コザメルニクが12位にランクイン。さらにルチアーノ・ヴィセンティンと後藤陸翔もOHでは4位タイを記録している。特に敵スパイカーとの1on1の1枚ブロックで止める場面が目立っていて、ブロックについては個人技が光っている。

 東京GBは全員がスタメンという組織力と、厚みが増したブロック力に注目のチームだ。

サーブ&ブロック/広島サンダーズ(6位:8勝12敗)

[写真]=須田康暉

 広島THは「サーブ&ブロック」に特化したチームだ。昨季はブロック決定本数(1セットあたり) で全チーム中トップを記録した。

 今季は身長220cmのダニエル・マルティネス・カンポスや、トップブロッカーを受賞した西本圭吾らが加入し、さらに強みを伸ばした。現在ブロック決定本数(1セットあたり) は5位だが、1位との差は約0.2本と僅差で、毎試合ごとにランキングは変動している。

 サーブ効果率も全10チーム中4位と好調だ。個人のサーブ効果率TOP10にフェリペ・モレイラ・ロケと新井雄大がランクイン。セッター永露元稀も14位に入っている。

 しかしサーブ&ブロックに特化している分、サーブレシーブ成功率は全チーム中最下位の成績。個人のサーブレシーブ成功率のワーストTOP2は広島THのOHクーパー・ロビンソンと新井だ。それでも2人を起用するのは、サーブ&ブロックに秀でた選手だからだ。

 広島THをまとめると、サーブ&ブロックで敵より多く得点することを狙う超攻撃型のチームだ。

エースバレー/東レアローズ静岡(7位:7勝13敗)

[写真]=須田康暉

 今季の東レ静岡は「エースバレー」のチームだ。総得点ランキングトップのキリル・クレーツが絶対的エースで、チームが自信をもっている粘りのレシーブから大砲のクレーツへと託す。

 エースのクレーツ以外にも、MBの攻撃力の高さも特徴だ。テイラー・エイブリルと上條レイモンドのアタック決定率は約60%。他9チームの主力MBのアタック決定率は平均約54%のため、東レのMBは約6%も高い。

 クレーツとMBの攻撃力には要注目だ。

 しかし東レ静岡にはサーブという明確な弱点がある。サーブ効果率が全チーム中最下位を記録している。安定したビッグサーバーがクレーツしかいないため、連続得点を奪うのに苦労している。

 逆に言えばサーブ効果率以外の数値は高水準のため、サーブの改善でチャンピオンシップ進出が見えてくるだろう。

 東レ静岡をまとめると、粘りのレシーブからのエースとMBの攻撃が強みで、課題のサーブをどう解決していくかに注目のチームだ。

Wエース爆誕/日本製鉄堺ブレイザーズ(8位:7勝15敗)

[写真]=須田康暉

 日鉄堺BZは一時期は最下位と低迷していたが、VC長野と東京GBを下し、現在4連勝中で絶好調のチームだ。

 開幕から「不動のスタメン」を任されてきた3選手のコンビネーションと、 4連勝の原動力となった「Wエース」が強み。

 「不動のスタメン」については、ここまで全88セットに出場中のリベロの森愛樹、セッターの大宅真樹、MBの蔡沛彰の3選手だ。

 昨季トップサーブレシーバーの森の安定感のあるレセプションから、センター線が得意な大宅のトス、打数が少なくランキングには入っていないもののアタック決定率が非常に高い蔡のクイックが日鉄堺BZの武器だった。

 この不動のスタメンが繰り出すクイック攻撃に加えて、年明けからトンマーゾ・リナルディとウルリック・ダールの「Wエース」が確立した。

 4連勝した試合では、リナルディとダール両選手のアタック決定率の平均が60%という高さに加え、両選手共に決定率50%を下回らない圧巻のパフォーマンスだった。

 日鉄堺BZをまとめると、「不動のスタメン」を中心としたクイック攻撃と4連勝の原動力となった「Wエース」に注目のチームだ。

レセプションで守り、サーブで攻める/ヴォレアス北海道(9位:5勝15敗)

[写真]=須田康暉

 ヴォレアスは「レセプションとサーブ」を強みとしたチームで、天皇杯では準優勝を果たした。サーブレシーブ成功率が全チーム中1位、サーブ効果率は全チーム中3位を記録中している。

 「レセプション」についてはリベロの外崎航平が全選手トップの54%の返球率を誇り、OH3人の返球率も約44%とリーグトップクラス。Aパス返球時のアタック決定率は8割弱と言われており、サーブレシーブに秀でているヴォレアスは、敵に連続得点を簡単に許さない。

 「サーブ」については、エド・クライン監督が特に力を入れているスキルだ。ヴォレアスの選手全員が緩急をつけたサーブを習得している。

 手が付けられないほどの剛速球サーバーはいないが、スピードサーブとショートサーブを的確に使い分けることでレシーブを崩している。

 ヴォレアスをまとめると、リーグトップのサーブレシーブでサイドアウトを切りながら、サーブを武器にブレイクを狙うチームだ。

連敗の中でも光るOH/VC長野トライデンツ(10位:3勝19敗)

[写真]=古川剛伊

 VC長野は現在15連敗中と苦しんでいる。しかしどの試合も善戦はしており、特に「OH」の活躍が光っている。

 OHのオスカー・マドセンと工藤有史は、共に攻守バランスの良いオールラウンダー。さらにマドセンのアタック決定率は11位、工藤のサーブレシーブ成功率は12位と、それぞれの最も強みとしている武器でリーグトップクラスの成績を残している。

 またサーブ効果率も両選手共に約10%と好数値で、サーブ効果率TOP10の壁となっている11%に届きそうだ。

 そんなVC長野の今季の課題がレセプションだ。昨季はサーブレシーブ成功率が全10チーム中2位とリーグトップクラスだったが、今季は8位と苦しんでいる。

 現在のVC長野は正リベロが定まっておらず、連係不足によるミス狙いでリベロをサーブターゲットにされることもある。強化指定選手を含めた4選手がポジションを争っているが、レセプション安定のためにも守護神の確立は急務だ。

 VC長野をまとめると、攻守の要であるOH対角と、サーブレシーブを安定させるリベロの台頭に注目だ。

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この記事を書いたのは

まつはす

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