4日、2024トンヨンKOVOプロバレーボール競技会(KOVO Cup)A組の第3節が行われ、アランマーレ山形が韓国の大田正官庄レッドスパークスと対戦した。

 昨年の男子大会ではパナソニックパンサーズ(現・大阪ブルテオン)が招待されたKOVO Cupは、韓国バレーボール連盟(KOVO)の主催で行われ、例年韓国のVリーグ開幕前の7月~10月に男女双方のプレシーズントーナメントとして開催されている。

 2009年にデンソーエアリービーズが出場して以来15 年ぶりに日本の女子クラブから参加したA山形は第1節の仁川興国生命ピンクスパイダーズ戦、第2節のIBK企業銀行アルトス戦ともに敗北を喫しているため予選ラウンド敗退は決定しているが、最終戦となる大田正官庄レッドスパークス戦で1勝を挙げたいところだ。

 そのA山形は、アウトサイドヒッター(OH)に木村友里とドンポーン・シンポー、ミドルブロッカー(MB)に伊藤摩耶と佐藤菜々美、セッター(S)に石盛めるも、オポジット(OP)にオレクサンドラ・ビチェンコ、リベロ(L)に工藤真帆をスタメン起用した。

 第1セットは互いに硬さが出てしまい、サーブミスやスパイクアウトが目立つ展開となった。中盤に差し掛かると木村のサーブを起点にブレイクに成功し、A山形がリードを広げ始める。その後、A山形のディフェンスが光り、トランジションからのサイドの攻撃を中心に得点を重ねると、A山形が20点に達するころには点差は6点となっていた。流れはA山形のまま、最後は相手のスパイクアウトで第1セットをA山形が先取する。

 第2セットはA山形にスパイクミスや被ブロックが出るなど相手に先行される形となった。点差をつけられたA山形は流れを変えるべく、シンポーに代わり前田美紅、佐藤に代わりインディグウェシンディ千想夢を投入すると、前田が期待に応えるように得点し同点に追いつく。中盤は互いにサイドアウトを取り合う拮抗した展開となった。しかし終盤に入ると相手のブロックポイントにより連続ブレイクを許し、リードを奪われる。伊藤のクイックで食い下がるも最後はA山形にネットタッチがあり、第2セットは大田正官庄レッドスパークスに取り返される。

 OHを前田からシンポーに戻し、OPを岡村南奈に変更して始まった第3セットも相手の攻撃に対応できず序盤リードを許す展開となった。しかしA山形は伊藤のサービスエースを起点に流れを傾かせるとシンディのブロックポイントで逆転に成功。中盤はブロックやサイドのスパイクを中心に得点したA山形のリードで試合が進んだ。途中、好ディグからスパイクを決め切った相手に流れが行きかける場面もあったが、逆転を許さず第3セットはA山形が奪い返す。

 第4セットはOPにビチェンコを戻し、攻撃に幅が出始めたA山形がリードする入りとなったが、中盤に入ると相手のサーブで崩され2段トスになったところからのスパイクミスが続くなど逆転を許してしまう。しかしOHを中心に得点を重ねながら、相手の3連続スパイクミスでA山形が逆転に成功すると、伊藤の2連続サービスエースが決まり流れを掴む。ラリーを制し先にセットポイント握ったA山形は最後シンポーが2段トスを決め切って第4セットを奪い、3-1で勝利を収めた。

 相手のサーブに苦しみ、MBを使えずに攻撃が単調になる場面や相手のブロックを警戒したスパイクミスなどもあったが、試合を通して見るとOH陣とMB陣の攻撃やトータルディフェンスが機能したところにA山形の勝因があった。

 ここまでの2戦を落としているA山形は今大会予選ラウンド敗退となっているが、最終戦に勝利したことで、10月12日(土)から始まる大同生命SV.LEAGUE WOMENに試合となった。

■試合結果

アランマーレ山形 3-1 大田正官庄レッドスパークス

第1セット 25-18
第2セット 23-25
第3セット 25-21
第4セット 25-22

この記事を書いたのは

VOLLEYBALL KING 編集部

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