10日(火)、バレーボールの聖地として知られる東京体育館にて、公益財団法人東京都スポーツ文化事業団が主催する『めざせ最高到達点!アスリートから学ぶバレーボール教室』が開催された。
ゲストには、元男子日本代表であり日本バレーボール協会会長の川合俊一さんと、元女子日本代表でロンドン五輪銅メダリストの大友愛さんが登場。渋谷区立鳩森小学校の児童53名を前に、一日館長就任式、トークショー、そして熱気あふれるバレーボール教室が行われた。
“バレーの聖地”への帰還と、一日館長への就任
イベント冒頭、東京都スポーツ文化事業団の河野和久事務局長より、川合さんと大友さんに「一日館長」の委嘱状が交付された。オレンジ色の一日館長ウェアに身を包んだ二人は、公式マスコットの「SUSIE(スージー)」と共に笑顔でフォトセッションに応じた。

川合さんは「ここは春高バレーやインターハイが行われるバレーの聖地。僕自身、中学3年生の時にここで初めて全国大会を戦った、思い出深い場所です」と挨拶。大友さんも「数々の国際大会を戦ってきた思い出の詰まった体育館。今日は子どもたちと一緒にバレーを楽しみたい」と、聖地への帰還に感慨深げな表情を見せた。
「おやつは小魚」川合会長が明かした驚きの成長秘話
トークショーでは、現役時代の秘話やスポーツの魅力が語られた。川合さんは、現在195cmの長身となった背景について小学生たちにアドバイスを送った。
「小学5年生の時は150cmしかなかったけれど、中学3年間で23cmも伸びた。コツは、カルシウムをたくさん摂ることと、よく寝ること。僕は小魚(しらすやちりめんじゃこ)をおやつにして、ポテトチップスは誕生日とクリスマスの年2回だけだった。ジャンプする刺激も成長には大事だよ」と具体的なエピソードを披露し、子どもたちからは驚きの声が上がった。

一方、大友さんは自身の娘であり、現在ドイツで活躍する秋本美空選手との思い出に触れた。「美空がこの東京体育館で行われた春高バレーで優勝した時は、自分が国際大会で戦った時以上に胸が熱くなった。親子二代でこのコートに立てたことは最高の思い出です」と振り返った。
「バレーは究極の団体スポーツ」レジェンドが直接指導
第二部のバレーボール教室では、大友さんによるスパイクのデモンストレーションが行われた。元日本代表やインストラクターの鋭い打球がコートを叩くたびに、子どもたちからは大きな歓声が上がった。

体験会では、川合さんと大友さんがコートを回り、一人ひとりに優しく声をかけた。最初はボールを怖がっていた児童も、二人のアドバイスを受けるうちに、夢中でボールを追いかけるようになっていった。
指導中、川合さんはバレーボールの本質についてこう語りかけた。「バレーボールは、一人では何度も触ることができない『つなぐ』スポーツ。自分のためではなく、次の人がプレーしやすいようにボールを渡す。この思いやりの気持ちは、大人になって社会に出ても一番大切なことなんだよ」
スポーツを楽しむ社会の実現へ
最後には、参加した子どもたち全員に一日館長の二人からメッセージ。「今日経験したバレーボールを、またどこかでやってくれたら嬉しい。バレーの試合もたくさんあるので、ぜひ応援にも来てね」と大友さんが結んだ。

『ハイキュー!!』にも登場する東京体育館で、現役時代の熱いマインドと子どもたちへの深い愛情が交錯した一日。東京都スポーツ文化事業団は今後も、このような活動を通じて、次世代のスポーツ普及と、誰もがスポーツを享受できる社会の実現を目指していくという。
“最高到達点”を目指して、子どもたちの挑戦はここから始まる。




