[写真]=Volleyball World

 今シーズンから大同生命SV.LEAGUE MENのサントリーサンバーズ大阪に新加入したポーランド代表のアウトサイドヒッター、アレクサンデル・シリフカ(29)がポーランド『TVP SPORT』のインタビューに答え、今回日本リーグへ挑戦することになった経緯について言及した。

 ポーランド代表の一員として、今年のパリ五輪では銀メダル、昨年のVNLでは金メダルを獲得し、日本代表の石川祐希と共にベストOHに選出された世界トッププレイヤーの1人であるシリフカ。今年のオフにサントリーへと加入し、自身初の海外挑戦となった。

 2014年のデビュー以降、10年間ポーランドリーグでプレーし続けたシリフカだが、今回SVリーグに挑戦する前にもイタリアのセリエAへの移籍を考えたことがあったという。

「若い時は、いつが良い時期なのか、海外に行くのはいい考えなのかと悩んでいた。憧れたのはイタリアリーグだった。名誉でもあるし、オファーもあった。だが一方で、ポーランドリーグのザクサでの経験は、私に最高のものを与えてくれた。ポーランドとヨーロッパで最も重要なトロフィーを獲得することができた。それもあって、海外リーグへの挑戦が遅れた」

 ザクサでは6シーズンの間プレーしていたが、その間も海外移籍は常に考えていたようだ。

「退団を考えることは何度もあった。実際、ザクサとの契約を更新する度に海外からのオファーがあった。海外のリーグで違うことをやってみたいという思いは年々強くなっていた」

 そうした中でのサントリー移籍については、「今シーズンは、環境を変えて選手として競技や人生を成長させるための新たな原動力を得る良い機会だと思う。日本への移籍はとても大きな変化であり、まったく新しい環境に身を置くことになる」と、自身の変化の年だと感じているようだ。

 そして、サントリーからオファーが来た時期についても言及。今回が初めてのオファーではなかったことを明かした。「私がザクサでの契約延長を決めたとき、すでに日本からオファーが来ていた。最終的にポーランドに残ることを選んだが、チャンピオンズリーグで3度目の優勝を果たすことができ、とても満足した。そのため今回、将来についてもう一度考えるタイミングだった」と、日本リーグに挑戦するに至った経緯を明言している。

 海外挑戦というとセリエAという選択肢もあった中でSVリーグを選んだシリフカ。「日本の記者に、なぜアジアを選んだのかとよく聞かれる」とし、「その度に、私はミハエル・クビアクとバルトシュ・クレクのことを話すのだが、彼らは自身が経験した身として、私に日本リーグを強く勧め、日本のことやリーグの発展について教えてくれた。その度に、私はミハエル・クビアクとバルトシュ・クレクのことを話すのだが、彼らは自身が経験した身として、私に日本リーグを強く勧め、日本のことやリーグの発展について教えてくれた」と、日本でのプレー経験がある同胞2人からの強い勧めがあったと明かしている。

 また、サントリーにはドミトリー・ムセルスキーも在籍。世界レベルの大砲はシリフカにとっても大きな存在だったようだ。

「サンバーズからのオファーは、それ自体が非常に魅力的だった。サンバーズは日本屈指のクラブで、常に高い目標を掲げている。そしてサンバーズには素晴らしい選手がたくさんいる。ムセルスキーも、過去何年にもわたってクラブの歴史にその名を刻んできたバレーボールのレジェンドだ」

 さらに今はチームメイトとしてムセルスキーに助けられている部分もあるという。

「彼は物静かで穏やかな人柄で、私が何か困っている時にはいつも助けてくれる。バレーボールをプレーする上で日本のやり方がどのようなものか、日本でどのように生活をするか、そして日本の習慣について教えてくれる。彼をはじめ、チームメイト、スタッフ、クラブ全体ができる限り私を助けてくれる」

 シリフカが日本リーグ挑戦を決めたのには、変化を求める自身の気持ちとサントリーからのオファー、そして同じポーランド人選手からの勧めが大きかったようだ。