[写真]=Volleyball World

 今シーズンから大同生命SV.LEAGUE MENのサントリーサンバーズ大阪に新加入したポーランド代表アウトサイドヒッターのアレクサンデル・シリフカ(29)がポーランド『TVP SPORT』のインタビューに答えた。

 ポーランド代表の一員として、今年のパリ五輪では銀メダル、昨年のVNLでは金メダルを獲得し、日本代表の石川祐希と共にベストOHに選出された世界トッププレイヤーの1人であるシリフカ。今年のオフにサントリーへと加入し、自身初の海外挑戦となった。

 ただ、ここまでのSVリーグ3試合ではいまだ出番なし。デビューが待たれるところだが、現在はコンディションを上げている段階のようだ。

「まだコンディションの問題で100%でプレーできる状態ではない。ただ、16日に6対6の練習に参加したので、コートへの復帰は近づいている。オリンピックが終わった後、身体のケア、特にヒザのケアをしなければならなかった。クラブシーズンの終わりから代表のシーズン全体を通して、膝の状態がずっと気になっていた」

 今シーズンのSVリーグはレギュラーシーズンが44試合。かなりタフなシーズンになるということもあり、クラブとの対話の結果しっかりとコンディションを上げることを優先したという。

「日本では長いシーズンになるので、今後の厳しい戦いに耐えられるようできる限り万全の体調で臨みたかったので、クラブとともに治療と少し長めのリハビリを選択した。クラブは、私がシーズンを通してコンディションを維持できるよう、長期的な解決策に賭け、非常に忍耐強くこの問題に取り組んでくれた」

 また、初の海外挑戦となったシリフカだが、日本での生活についてはビーチバレーボール選手でもある妻のヤゴダさんと一緒に適応できるように努力しているという。

「快適に暮らしている。妻(ヤコダ・シリフカ)も私も、日本に来てすぐの頃に比べれば随分と居心地が良くなったと思っている。毎日新しいことを学んでいるが、最初の1カ月はポーランドやヨーロッパの文化とはまったく異なる文化のギャップで大きな困惑もあった。普通に生活するためには、多くのことを学ばなければならない」

 さらに、「日本社会は非常によく組織化されており、一定のルールを強く守っている。それらを知ることは時間がかかるが、うまくやるためには必要なことだ。幸いなことに、私たちのような海外からの新参者はかなり優遇されている。日本人とその文化に敬意を表すためにも、ルールをマスターして日常生活で活用したい」と続け、不慣れな海外ではあるが、日々日本の文化を受け入れようとしてくれているようだ。

 そして、日本人選手とのコミュニケーションについては、「クラブに通訳がいて助けてくれる。私は英語を話すし、チームのコーチも英語を話す。またチームメイトの何人かも英語が堪能だ。一方、日本語はポーランド語とはまったく違う。アルファベット(漢字、カタカナ、平仮名)が3つある!文字が複雑なので、最初のうちは簡単な食料品の買い物をするにしても、いつもの倍の時間がかかった。クラブでの通訳は、日常的なことや仕事のことまで、多くのことを案内してくれるのでとても助かる。サントリーは、私がここで快適に過ごすために必要なものをすべて提供してくれる」と話した。

最後に日本での目標について、「リーグ、天皇杯、アジアクラブ選手権と、すべての大会で優勝するために戦いたいと思っている。リーグ戦だけでもレギュラーシーズンは44試合あるので、過酷な戦いになるだろう。幸い、私たちのチームには非常に多くの才能ある選手がいる。監督は選手をローテーションさせることができる。目標は、プレーオフの前にできるだけ上位でフィニッシュすることである」と意気込みを語った。

 SVリーグはまだ始まったばかり。十分にコンディションを整え、シリフカのテクニカルなプレーが見られる日が待ち遠しいところだ。