今シーズンからセリエA女子のミラノに移籍した女子日本代表のリベロ(L)福留慧美がイタリア『VOLLEY NEWS』のインタビューに応じた。
日本のデンソーエアリービーズで持ち味の粘り強いディフェンス力を生かして4シーズン活躍した後、今シーズンから初めての海外リーグ挑戦をしている福留。移籍の理由やセリエAの印象、今後の目標などを語っている。
移籍を決断した理由については、「海外でプレーしたいと思ったのは、バレーボール選手としても人間としても成長できると信じていたからです。年齢を考えるとちょうどいい時期だと感じました」と話している。
ミラノでリベロの定位置を掴んでいる福留。イタリアの第一印象については、「コート上ではボールの軌道やスピードに慣れる必要があります。コート外ではイタリアのライフスタイルに適応するのと、英語を勉強しています」と答えている。
また「日本ではバック・トゥ・バック(休養日なしで2日以上連続で試合を行うこと)で試合が行われます。そしてイタリアでのトレーニングは日本の時よりも細分化されていません」と、試合や練習面での違いを感じているようだ。
福留が所属するミラノにはイタリア、セルビア、ベルギー、オランダ、フランス、ギリシャ、ブルガリアと多国籍の選手が在籍しているが、「たくさんの新しいことを学べているので、とてもうれしいです」と、チームメイトとも良好な関係を築いているようだ。
そのミラノでの目標については「チャンピオンシップに勝つことです。この目標を達成するために、チームに最大限の貢献をできるよう努力していきます」と語っている。
そして、イタリアでの経験を通して「アタッカーのパワー、スピード、高さなど、日本のリーグでは経験できなかったものも経験できていて、あらゆる面で成長できると思っています」と手応えについても明かしている。
また、ミラノ加入前に日本代表として出場したパリオリンピック(パリ五輪)では予選ラウンド敗退という結果に終わった。改めてパリ五輪についても振り返り、「日本のプレーを見せられたと思いますが、五輪独特の雰囲気と緊張感を経験して、完全には適応できなかったです」と苦悩も明かしている。それでも、今後の個人の目標として「4年後のロサンゼルスオリンピックに出場することです。それを達成するためにイタリアでの今シーズンから自分の成長に集中していく必要があります」と力強く答えている。
日本代表だけでなく海外でも進化した福留のプレーにさらなる期待がかかる。