28日から29日、欧州バレーボール連盟(CEV)が開催する女子チャンピオンズリーグ(WCL)のリーグラウンド第3節が行われた。
ヨーロッパの各国リーグの上位チームが集うWCL。リーグラウンドはグループAからEまでの5グループ各4チームに振り分けられ、ホームアンドアウェー方式の2回総当りで争う。各組の2位チームと3位チームの最上位1チームがプレーオフに出場し、その勝者が各組の1位チームが待つ準々決勝へと駒を進めていく。
2024―25シーズンのWCLにはイタリアのセリエA女子でプレーする関菜々巳(コネリアーノ)と福留慧美(ミラノ)が参加しており、リーグラウンドではコネリアーノがグループA、ミラノがグループCに分けられている。どちらも開幕2連勝としており、3戦目はコネリアーノがポーランドのジェシュフ、ミラノはトルコのワクフバンクとの対戦となった。
第3節はアウェーでの試合となったミラノ。福留は初めてスターティングメンバーとしてCLのコートに立った。1セット目は終盤まで拮抗した展開で試合が進むが、終盤、フェイントやスパイクがワクフバンクの高いブロックにつかまり、ボールがミラノコートに落ちる場面が増え、19-25で先取され、今CLミラノは初めてセットを落とす。
続く2セット目、福留は強いサーブをAパスで上げたり、前に落とされたボールを滑り込んでパンケーキで拾うスーパープレーを見せる。また2段トスで味方のスパイカー陣に決めさせるなどして活躍するが、要所で相手のブロックが機能、また福留が守る反対方向にスパイクを決められる場面が増え、チームはなかなか流れを掴み切れず、18-25で連続してセットを落とす。注目の3セット目、スタートはミラノが一歩前に出たものの、相手のブロックポイントに流れを持っていかれ、4連続失点を許し逆転される。なんとか食らいつくミラノだったが、15-16の場面からまさかの8連続ポイントを許し一気にマッチポイントを握られる。最後はミラノのサーブがアウトになり、17-25でストレートでの敗戦、福留はフル出場となったが、チームはCL初黒星となった。
コネリアーノもアウェーでの戦いとなった中、関はベンチからのスタートとなる。1セット目はデュースにもつれる展開となり、26-25で1点リードの場面で関はリリーフサーバーでコートイン。ブレイクとはならなかったが、チームはそこから集中力を切らすことなく我慢を重ねて30-28で1セット目を先取した。続く2セット目はコネリアーノが終始リードした展開で、関は20点目以降に再びサーブで登場しブレイク成功に貢献、チームは25-20で連取する。そして3セット目、終盤まで拮抗した試合展開で点差がつかない中、関は20-20の場面でサーバーとして再度コートへ。相手のレセプションを崩す効果的なサーブを放ち、再びブレイク成功のきっかけを作る。しかしその後に逆転されセットを取り返され、勝負は4セット目へ。4セット目は関の出番はなかったが、チームは序盤から手を緩めず要所で連続ポイントを獲得、25-15の大差で勝利を掴み、今試合で初めてセットを落としたものの、開幕3連勝となった。
第3節を終え、3連勝のコネリアーノはグループAの首位、敗れたミラノはグループCの2位となっている。次戦の第4節では、コネリアーノは12月11日(水)4:30よりマリツァ・プロブディブと、ミラノは12月12日(木)3:00よりカルシット・カムニークとホームで対戦する。