27日、パリ2024オリンピック(パリ五輪)予選ラウンドグループBの第1節が行われ、男子イタリア代表と男子ブラジル代表が対戦した。
2022年の世界選手権優勝国でもあるイタリアは、世界最高峰のリーグであるセリエAの強豪トレンティーノでエース対角を張ったミキエレット、ラヴィアを擁し、名実ともに世界No.1セッターの呼び声高いジャネッリが主将としてチームを支える。昨年のパリ五輪予選ではまさかの最終順位4位で出場権を逃したが、今年のネーションズリーグ(VNL)では着実に勝利を重ね、最速でパリ五輪出場を決めた。
対するブラジルは抜群の攻撃力を誇るレアル、ルカレッリ、ダルランなどのサイド陣を、リオ五輪で金メダル獲得の立役者となったブルーノが引き継続き主将としてチームを束ねる。2021年のVNLでの優勝以降、目立った成績は残せていないが、メンバーの実績などを鑑みても優勝候補の一角といっても過言ではないチームだ。
そんな両者がぶつかった試合は、第1セット序盤からブラジルサイド陣のパワーあふれるスパイクが火を噴く。イタリアも高さのあるブロックとサーブで応戦するも終盤まではブラジルがリードする展開。しかしセット終盤、高いブロックを武器にイタリアが追い付くと、最後は2m11cmの今大会屈指の高さを誇るミキエレットのサーブがさく裂しこのセットを取り切った。
続く第2セット序盤、イタリアがブラジルをリードしたが中盤にはイタリア側のミスなどでブラジルが追い付き、そこからは拮抗した展開が続く。両者譲らずサイドアウトを続けデュースまでもつれこんだが、最後はまたもミキエレットのサーブが決まり27-25でイタリアが第2セットも連取した。
第3セットは一転してブラジルが序盤からリードする。ブラジルのベテランミドルブロッカー(MB)ルーカスのブロックなども冴え、中盤以降もリードを広げる。その後もブラジルが攻守にわたり安定したプレーを見せ、18-25でこのセットを取り切った。
勝負の第4セットはブラジル、イタリア両者ともに一歩も譲らない展開が続いたが、セット中盤を前にロマノの効果的なサーブでイタリアが前に出る。終盤にかけてはブラジルも粘りのディフェンス、効果的なサーブで応戦するが、ミキエレット、ロマノらイタリアサイド陣がスパイクを決め切り、最後はブラジルのミスでイタリアがマッチポイントを制した。
終始破壊力のあるスパイクとサーブを見せたブラジルだったが、イタリアはその高いブロックで試合を優位に進めて予選ラウンド初戦を白星で飾った。イタリアの予選ラウンド第2戦は30日16:00から男子エジプト代表と、ブラジルは31日の16:00から男子ポーランド代表と対戦する。
■試合結果
イタリア 3-1 ブラジル
第1セット 25-23
第2セット 27-25
第3セット 18-25
第4セット 25-21