3日、ドイツのカップ戦であるDVVポカールの決勝戦が行われた。その舞台に立った一人が、東京グレートベアーズからレンタル移籍でデューレンに所属するリベロの野瀬将平だ。
デューレンにとっては2022ー23シーズン以来2年ぶりに立つ決勝戦の舞台、対する相手は3連覇を狙う強豪ベルリン・リサイクルバレー。約10,300人が集まった大歓声の中で、両者はフルセットにもつれる熱戦を繰り広げた。
その第1セット、序盤にリードを許し最大6点差をつけられたデューレンが終盤に怒涛の追い上げを見せ同点に追いつくが、23ー25の僅差でセットを落とす。続く第2セットは序盤にブレイクしたデューレンがリードする展開で試合を進め、一度も追いつかれることなく25ー22でセットを取り返す。
第3セットは拮抗した試合展開でデュースにもつれる中、27ー25でデューレンが制すも、次の第4セットを取り返され、勝負は最終セットに突入する。その第5セットでは、強豪ベルリンが勝負強さを見せつけ、逆にデューレンはその勢いに飲み込まれると、5ー15という大差で敗戦、悲願の優勝とはならなかった。
野瀬はもう一人のリベロ選手と交代で全てのセットに出場。サービスエースを取られる場面もあったが、26本のサーブを受けて46%の成功率を記録した。ラリー中のボールを正確にレシーブし攻撃に繋げ、またチームメイトにディグの位置を積極的に指示する姿も見られた。
惜しくも準優勝となった試合後に野瀬はインスタグラムを更新し、「まだ心が痛いけど…でも間違いなく素晴らしい時間だった!シーズンはまだ終わっていない!Let’s go Düren!」と決勝戦での悔しさを嚙み締めつつ、残りのシーズンに向けて言葉を残している。
また、デューレンのクラブ公式サイトは試合後のクリストフ・アハテン監督のコメントを掲載。「私は自分のチームを誇りに思うしかない。全力を尽くし、限界に達していた。このチームでリーグ戦ではまだ多くのことを成し遂げられると確信している」とチームを労った。
ブンデスリーガのリーグ戦では、14勝8敗で6位につけているデューレン。レギュラーラウンドは残り2試合で、プレーオフには上位8チームが進む。
今シーズンをもって現役引退を発表している野瀬。選手として全力で走り続ける野瀬を、最後の試合まで注目していきたい。
■試合結果
デューレン 2ー3 ベルリン・リサイクルバレー
第1セット 23ー25
第2セット 25ー22
第3セット 27ー25
第4セット 19ー25
第5セット 5ー15