[写真]=坂口功将

――年明けの後半第4節(現地1月5日)のペルージャ戦は石川祐希選手の活躍が光った試合でした

垂水 これまで接点はまったくなくて、シーズン前のフレンドリーマッチが初対面でした。そのときは『生活に慣れた? どんな感じ?』と声をかけてもらいました。この試合(後半第4節)の(石川)祐希さんはすごかったですね。まさに“無双”していました。アタック決定率も89%(19本中17得点)でサービスエースも2本。シーズンの初めはスタメンとしての出場は少なかったようですが、それでも試合になれば結果を出す。純粋にすごいなと感じました。

――年明けからはご自身も出場機会が増え、後半第6節(同1月18日)のパドヴァ戦では途中出場からフルセット勝ちの立役者に。続く第7節(同2月2日)のモデナ戦で初スタメン・初MVPに輝きました

垂水 やはり試合に出ないことにはなかなかチームや監督からの評価は上がりませんから。パドヴァ戦に出場したときに自分の力を発揮できたのはよかったと思います。それもあって、パドヴァ戦以降はAチームに入って練習する機会も多くなりましたし、モデナ戦の前日練習もそうだったので『これはおそらくスタメンかも』という想定はしていました。

いざ初めてスタメンで出場すると緊張したものです。また、この時期はチームとしてもプレーオフに進めるかどうかで、パドヴァもモデナも進出圏内を争う相手でしたから。勝っておかないと厳しくなる分、プレッシャーもありました。

モデナ戦ではMVPを獲得 [写真]=Lega Pallavolo

――そうして後半第10節(同2月22日)には洛南高校(京都)とパナソニックパンサーズ(現・大阪B)時代にチームメートだった大塚達宣選手のミラノと対戦しました

垂水 前半戦の対戦時では自分が出場しなかったので、今回は少しだけでもマッチアップすることができてよかったです。アタッカーとブロッカーで対決している肌感覚だと…イタリアでは(大塚)達宣の勝ちですかね。大学では自分が勝ちましたけれど(笑)。チームの勝ち負けも大事ですが、個人的には一緒に試合に出場できたのがうれしかったです。

――初めての海外リーグがイタリア・セリエAになりました。実際にプレーしていて、このステージで自分も通用できる、という感覚はありますか?

垂水 レベル自体はやはり高いですね。ただ、自分の力がまるで及ばないというわけではなくて、頑張ればなんとかできるんじゃないか、という具合です。

イタリアに来た当初よりかは確実に自分のレベルが上がっている実感はありますし、まだまだできるとも。いかんせん日本人選手を相手にしないと分かりずらいかもしれません。やはりイタリアで外国籍選手を相手にしていると決まるボールも決まらないので、『これは日本で決まるのかな?』という。ですから、おそらく帰国して練習すると、実感する部分が多々出てくるのではないかと思います。

――まずはこのイタリアでのシーズンを終えたときに、どんな自分でいたいですか?

垂水 周りから『成長したな』と思ってもらえれば、それでいいと思います。それがスキル面でもフィジカル面でも、変わったと感じてもらえる部分があれば、海外に行ってよかったと思えるはず。そんなシーズンにできればと考えながら過ごしています。