今シーズンのセリエA男子には、日本代表で活躍するペルージャのアウトサイドヒッター(OH)石川祐希、ミラノのOH大塚達宣に加え、大阪ブルテオンからチステルナにレンタル移籍中のOH垂水優芽が在籍している。
ペルージャは2位、ミラノは6位、チステルナは8位でレギュラーシーズンを終え、日本人選手が所属する3チームはすべてプレーオフへと進出した。
プレーオフ準々決勝で、ペルージャはレギュラーシーズン7位のモデナ、ミラノは5位のチヴィタノーヴァ、チステルナは首位通過のトレンティーノと対戦。3戦先勝方式の第1戦、第2戦とペルージャはモデナに2連勝し、ミラノはチヴィタノーヴァと1勝1敗、チステルナもトレンティーノに1勝1敗で迎えた準々決勝第3戦が23日から24日にかけて行われた。
石川が所属するペルージャはモデナに2連勝しており、準決勝進出決定がかかった第3戦。石川は1、2戦目に続きベンチスタートとなる。ペルージャは1、2セット共に主導権を握り優位に試合を展開して2セットを連取。第3セットは序盤からモデナがサーブで勢い付き、リードされる中で石川がコートに立ちスパイクを決め立て直しを試みるが、流れを掴み切れずにモデナに3セット目を奪われる。第4セットはペルージャが出だしから勢いにのるが、モデナも食らいつく。しかし強力なスパイカー陣で多彩な攻撃で得点を重ねたペルージャが奪い返し3—1で勝利した。3セット目に途中出場した石川はスパイクで1得点をあげ、ペルージャは3連勝で準決勝進出を危なげなく決めた。
ミラノはチヴィタノーヴァと1勝1敗で迎えた第3戦。1、2戦目ともに途中出場だった大塚だが、3戦目はスタートから起用された。1、2セットとチヴィタノーヴァにセットを連取されるも、大塚は好守備を見せ、相手守備を崩す効果的なサーブを放つ。後がないミラノは3セット目、序盤にブレイクを重ねリードした点差を保ちつつ、試合を進め、終盤のチヴィタノーヴァの追い上げを防ぎ、逃げ切る形で取り返す。しかし4セット目では序盤から相手にリードを許したミラノ。点差を詰めることができず、最後は強烈なサーブに崩されこのセットを落とし、ミラノはセットカウント1ー3で敗戦した。
敗戦とはなったが、この試合で大塚はスタメンフル出場。攻撃では打数21で8得点に留まったものの、ラリー中の2段トスやディグなどつなぎの部分でチームに大きく貢献した。
垂水所属のチステルナも、1勝1敗で迎えた準々決勝第3戦。プレーオフで未だ出場機会のなかった垂水は、この試合も垂水はベンチスタートとなった。1、2セットを大差で落としたチステルナ。垂水は2セット目の途中から出場した。続く3セット目はスタートからコートに立ち、決定率に少し苦しみながらもスパイクを決める。リードされていたチステルナだったが、終盤に怒涛の追い上げを見せ20ー20の同点に追いつくと、サーブで攻めラリーを制したチステルナが前に出て、最後は垂水のブロックアウトが決まり、チステルナがセットを取り返す。4セット目では垂水も徐々に決定率が上がり多彩なスパイクを披露するが、トレンティーノのリードで試合が進み、追いつくことができなかったチステルナはセットカウント1ー3で敗戦となった。
垂水は2セット目途中から出場すると最後までコートに立ち7得点をあげた。惜しくも負けを喫したが、垂水にとってはこの試合がセリエAプレーオフデビューとなった。
次戦、準々決勝第4戦では、ミラノとチステルナは共に27日(木)4:30から戦う。
■試合結果
・石川祐希(ペルージャ)
vsモデナ(〇3-1)
途中出場で1得点
・大塚達宣(ミラノ)
vsチヴィタノーヴァ(●1-3)
先発フル出場で8得点
・垂水優芽(チステルナ)
vsトレンティーノ(●1-3)
途中出場で7得点