20日、セリエA男子のプレーオフ準決勝第4戦が行われ、石川祐希が所属するペルージャはチヴィタノーヴァとアウェーで対戦した。
レギュラーシーズンを2位で終えたペルージャは3戦先勝方式で行われるプレーオフの準々決勝を危なげなく勝ち進むと、準決勝ではレギュラーシーズン3位のチヴィタノーヴァと対戦。第1、第2戦で勝利し早々に決勝進出に王手をかけたペルージャだったが、第3戦はフルセットの末に敗れていた。
勝利すれば決勝進出が決まる大事な試合で、石川は前戦に続きベンチスタートとなった。第1セットは序盤からブレイクを重ね、さらにブロックポイントを決めたチヴィタノーヴァが流れを掴みリードする。一方、追いかけるペルージャは、ミスが重なりブレイクのきっかけを自ら潰す。中盤、アウトサイドヒッター(OH)のカミル・セメニウクが2連続でサービスエースを取り1点差まで追い上げるが、僅かな差を縮められないまま終盤へ。18ー17の場面で石川がリリーフサーバーで登場するが、ブレイクとはならず。20点以降、同点に追いついたペルージャだったが、最後は2連続でブロックに阻まれると23ー25でセットを先取される。
第2セット、石川は序盤でOHオレフ・プロトニツキーと交代でコートに入ると、巧みなブロックアウトなどで得点を重ねる。中盤まで一進一退の攻防が続くが、チヴィタノーヴァがラリーを制し一歩前に出る。追い上げたいペルージャだが、ミスが続き相手にプレッシャーを与えられず、チームの流れも引き寄せられない。終盤になってブレイクを成功させる相手とは裏腹に、上手く流れに乗れないペルージャ。最後は石川のスパイクがミスとなり、20ー25でセットを落とす。
第3セット、石川はスタートからコートに立つ。後がないペルージャは序盤にブレイクを重ね、今試合初めてリードする展開に。石川はブロックアウトを中心に得点を重ね、またサーブレシーブでも丁寧な返球を見せる。チヴィタノーヴァのOHマッティア・ボットロにサービスエースを取られ1点差まで迫られるも、僅かなリードをなんとか維持して試合を進めるペルージャ。しかし終盤で20ー20の同点に追いつかれると、OHアレクサンダル・ニコロフにサービスエースを奪われる。さらにその直後、石川のブロックアウトを狙ったスパイクが2連続でタッチがなくアウトとなる痛恨のミスで20ー23とその差を広げられる。石川はこのミスでベンチに下がったが、焦るペルージャは続くミドルブロッカー(MB)アグスティン・ロセルもスパイクがアウトになり、20ー24とマッチポイントを献上。相手のサーブミスで21点目を取るものの、最後はMBのバルテレミ・シネニエズにスパイクを決められ、21ー25でこのセットを落とし、ペルージャは1セットも奪えずストレートでの敗戦となった。
石川は今試合で1セット目と2セット目はスパイクで8得点、サーブレシーブは13本受け69%という高い記録を残した。またラリー中の好ディグも見せ守備面でもチームを支えたが、3セット目終盤に焦りが出たのか2連続で同じミスをするというらしくない姿も見せた。チームとしてもミスが多く自ら流れを断ち切り、サーブでも相手に圧力をかけられず、逆に相手のサーブにやられてしまい思うような試合運びができない内容となった。
2連敗で後がなくなった状況から意地を見せたチヴィタノーヴァの猛攻で、準決勝は最終第5戦までもつれることになった。決勝進出をかけた最終試合は、25日(金)3:30からペルージャのホームで開催される。
■試合結果
ペルージャ 0ー3 チヴィタノーヴァ
第1セット 23ー25
第2セット 20ー25
第3セット 21ー25