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 バレーボールアジアチャンピオンズリーグ男子ジャパン2025(ACL)が11日(日)に開幕。大阪ブルテオンとともに日本から出場しているサントリーサンバーズ大阪はグループステージ初戦でクイーンズランド・パイレーツ(オーストラリア)と対戦し、3―0(25―12、25―16、25―18)で勝利した。

 2024-25 大同生命SV.LEAGUE MEN(SVリーグ男子)で初代王者の座を掴んだサントリーだが、ACL初戦で先発セッターに起用されたのは、正セッターの大宅真樹ではなく下川諒だった。

 第3セットは大きくメンバーを入れ替えたサントリーだったが、下川はフル出場。セットごとにチームが大きく変わる中で苦しむ場面もあったが、難しい大会初戦のストレート勝ちに大きく貢献した。

 それでも下川は自身のプレーの反省を忘れず。「勝てたことはすごく良かったんですけど、トスを上げている感覚としては、スパイカーが難しい体勢になるボールを出してしまったりとか、感じる部分が多かったです」と振り返った。

 一方で、サーブでは相手を崩してブレイクを奪う場面も。「日本のリーグだと対応されてAパス返されることが多いんですけど、相手チームはほとんどアンダーで取る選手ばかりだったので、できるだけ正面に打たないで一歩横に動かしたところに打つことは意識しました」と狙い通りだったようだ。

 また、ACLの前に行われたSVリーグ男子のファイナル2試合では出場機会がなかった下川。「ジェイテクト(STINGS愛知)の関田(誠大)さんも大宅さんもどちらも素晴らしいセッターなので、どういう時にどういうトスワークをするのかとか、1セット目2セット目3セット目の組み立て方はすごい集中しながら見てました」とベンチから学ぶことに必死だったという。

 そのファイナルを経て、その舞台でプレーしたいという思いに変化はあったかと聞くと、「正直あの舞台に立てるか立てないかと言われたら、まだ全然立てるポテンシャルはない。そこをどう早く積み上げていってそこに立てるような実力をつけていくかが大事だと思うので、大宅選手から直接教えてもらう部分もあったし、しっかりと積み重ねてまずはそのレベルまでいけるようにやっていきたいなと思います」と謙虚に話した。

 特に伸ばしていきたい部分については「一番はトスの質」とし、「スパイカーが処理しやすい、打ちやすい、何でもできるボールを、どの場所からでもそういうトスがしっかりと上げれるようにやっていけば、あとは自分のトスワークやその場をしっかり見て対応していくだけだと思うので、そこを極めていくだけかなと思います」とさらなる成長を誓った。