[写真]=須田康暉

 大成温調株式会社は21日(火)、東京都内の同社ビルでLIVZON 東京2025デフリンピック 壮行会を開催した。

 デフリンピックとは、聴覚障がい者のための大会。「ろう者(デフ)」と「オリンピック」を組み合わせた名称で、100周年となる2025年は、11月15日(土)から11月26日(水)まで日本で初めて開催される。

 大成温調に所属するデフビーチバレーボールプレーヤーの伊藤碧紀と堀花梨は、デフビーチバレーボールに出場。日本勢初のメダル獲得を目指す。

 壮行会に出席した水谷憲一代表取締役は、猛練習してきたという手話を用いて挨拶。「メダルを獲ってほしいのはもちろんですけど、それ以上に自分の力を出し切ってほしい。全力を尽くして頑張ってほしい」と激励した。

 また、2選手を指導する元ビーチバレー女子日本代表の石坂有紀子コーチも登場し、「(二人の)一番の強みは二人が力を合わせた時。デフリンピックでは力を合わせて思いきり楽しんでプレーをしてほしい」と語った。

 デフリンピックに出場する二人も登壇し、それぞれ意気込みを口にしている。

伊藤碧紀

「デフリンピックでの目標はメダル獲得です。そのために今よりもレベルが高い技術を身につけて、少しでもレベルアップして強豪国のウクライナやポーランド、イタリアなどに勝てるように努力していきたいです。自分はレシーバーで速さを生かしたプレーが得意なので、どんな時でもボールを落とさない、最後まで追うところに注目してほしいです」

堀花梨

「私たちは事前にどのようなプレーをするのか相談していて、試合中も事前に決めた約束事や手話を使ってお互いに連携しています。いろいろな技があるので場面ごとにどう攻めるかを見てほしいです。スパイクだけでなくブロックもあるので、相手の攻撃を止めることができた時や、ワンタッチした後に碧紀選手がカバーしてラリーを制した時は、歓声を上げてくれると私たちもうれしく盛り上がれると思います。デフリンピック本番に向けてより調子を上げていけるように頑張ります」

 その後、大成温調に所属するプロビーチバレーボールプレーヤーの黒川寛輝ディランも登場し、「僕も同じくオリンピックを目指しているので、刺激をもらいます。お互い頑張りましょう」と語るとともに、寄せ書き入りの日本国旗が二人に贈呈された。

 東京2025デフリンピックのデフビーチバレーボールは、大森ふるさとの浜辺公園で開催。試合はTOKYO 2025 DEAFLYMPICSのYouTubeチャンネルでも配信される。