[写真]=金田慎平

 11日、大同生命SV.LEAGUE MENの第1節GAME1が行われ、サントリーサンバーズ大阪vs大阪ブルテオンが対戦した。

 世界最高峰リーグを目指し、2024ー25シーズンから新たに始まるSVリーグがついに開幕。リーグ全体の開幕戦となるサントリーvs大阪B戦は昨シーズンのV.LEAGUE DIVISION1 MENのファイナルでも戦ったリーグ屈指の好カードとなっている。昨シーズン王者のサントリーには男子日本代表の髙橋藍と小野寺太志やパリ2024オリンピック(パリ五輪)で銀メダルを獲得した男子ポーランド代表のアレクサンデル・シリフカらが所属しており、一方の大阪Bにも西田有志や山本智大、山内晶大など男子日本代表の選手が多く在籍している。また、この試合はフジテレビ系で生中継されるということもあり、多くの注目が寄せられていた。

 サントリーはアウトサイドヒッター(OH)に髙橋藍とデ・アルマス・アライン、ミドルブロッカー(MB)に小野寺太志と柏田樹、セッター(S)に大宅真樹、オポジット(OP)にドミトリー・ムセルスキー、リベロ(L)に喜入祥充をスタメンに起用した。

 対する大阪BはOHに男子アメリカ代表のジェスキー・トーマスと男子キューバ代表のロペス・ミゲル、MBに山内晶大とエバデダン・ラリー、Sに永露元稀、OPに西田有志、Lに山本智大をスタメンに起用。両チームともに各国代表選手を多く選出し、開幕戦への本気度を感じさせた。

 第1セットは序盤、ラリーが続く拮抗した展開となった。互いに1点を取り合う中、先に均衡を破ったのは大阪B。西田のサーブを起点にブレイクに成功すると、ロペスからの2段トスをジェスキーが決め切るというビックプレーも飛び出し、流れを掴んだ大阪Bがリードを広げる。中盤はジェスキーのサーブを起点に2連続ブロックポイントを決めるなど攻めたサーブから得点を重ねた大阪Bが大幅なリードを保つ。サントリーも選手交代で流れを掴もうとしたものの終盤も大阪Bの勢いは止まらず、開幕戦前は不安を覗かせていた永露とジェスキーのコンビを軸に得点を重ね、第1セットを先取する。

 サントリーがMBを柏田から鬼木錬に変更して始まった第2セットも互いに高いディフェンス力を見せ、ラリーが続く入りとなった。大阪Bの西田がブロックを抜いた技ありショットを見せると、負けじとサントリーの小野寺はブロックポイントを奪うなど両者譲らない一進一退の展開となった。このセットも中盤、先に大阪Bが西田のスパイクを軸にリードを奪うと、トータルディフェンスと攻めたサーブで点差を広げる。負けじとサントリーの髙橋も決死のプッシュで流れを引き寄せるも大阪Bの勢いは止まらない。5点差をつけて先に大阪Bが20点目を取ると迎えた終盤も大阪Bが安定したレセプションから攻撃を繰り出し続け、第2セットも大阪Bが取る。

 第3セットはサントリーがOHをアラインから藤中謙也に変更してスタートした。2セットを奪われ、後がないサントリーは序盤、小野寺のサービスエースや大宅のスーパーレシーブを髙橋が繋ぎ、ムセルスキーが決め切るというビックプレーで流れを引き寄せるが、大阪Bもここまで2セットを先取した強さを見せつけ、西田を中心に得点を重ねる。拮抗した展開が続く中、中盤に藤中が入ったことでレセプションが安定したサントリーはムセルスキーのサーブを起点にこの試合初めて点差をつけ、リードを奪う。しかし終盤に差し掛かる場面、大阪Bがジェスキーのブロックやプッシュで逆転に成功し、流れを掴む。サントリーも負けじと食い下がるものの、大阪Bがトランジションから得点を重ね、最後はロペスのブロックポイントで第3セットも大阪Bが奪い、ストレートで大阪Bが勝利を収める。

 注目の一戦でストレート勝利を収めた大阪Bの勝因は安定したレセプション、トータルディフェンスの徹底、開幕戦前に不安を覗かせていたスパイカーとのコンビを合わせ、相手に的を絞らせないトスを上げ続けた永露の活躍とスパイカー陣の選択肢の豊富さにあった。サントリーvs大阪Bの次戦は10月14日(月・祝)にサントリーのホームであるエディオンアリーナ大阪で行われる。開幕戦は大阪Bの快勝だったものの、SVリーグはまだ始まったばかりだ。今後の両者の戦いにも注目が集まる。

■試合結果

サントリーサンバーズ大阪 0―3 大阪ブルテオン

第1セット 17―25
第2セット 19―25
第3セット 21―25