東京GBがフルセットの大激闘を制す！ここまで出場のなかったアレクサンデル・シリフカの復帰戦となったがサントリーは黒星【大同生命SVリーグ男子第4節GAME1】

　大同生命SV.LEAGUE MEN（SVリーグ男子）の第4節GAME1が3日（日）に行われ、有明アリーナにてサントリーサンバーズ大阪と東京グレートベアーズが対戦した。

　一般社団法人SVリーグ（SVL）の主管で、バレーボールの公式戦としては2021年に開催された東京2020オリンピック以来に有明アリーナで試合が行われることとなった今節。前節は試合がなかった為、ここまで2勝2敗のサントリーと、ここまで4勝2敗の東京GBがこの注目の一戦に挑んだ。

　サントリーはアウトサイドヒッター（OH）に髙橋藍とデ・アルマス・アライン、ミドルブロッカー（MB）に小野寺太志と佐藤謙次、セッター（S）に大宅真樹、オポジット（OP）にドミトリー・ムセルスキー、リベロ（L）に藤中颯志をスタメンに起用し、第2節のヴォレアス北海道戦からMBを鬼木錬から佐藤に変更した。SVリーグ男子の開幕以降、コンデイション不良により出場機会がなく、この第4節での復帰を望まれていたアレクサンデル・シリフカはベンチスタートとなった。

　対する東京GBはOHに後藤陸翔とポルトガル出身のアレックス・フェレイラ、MBに大竹壱青と伊藤吏玖、Sに今橋祐希、OPにポーランド出身のマチェイ・ムザイ、Lに古賀太一郎をスタメンに起用。前節の広島サンダーズ戦と同様の布陣となった。

　第1セットは互いにブレイクを取り合う拮抗した入りとなった。長いラリーを制し、流れを引き寄せたサントリーがリードを奪うと髙橋藍のサーブを起点に得点を重ね、点差を広げ始める。サントリーのリードで入った中盤は東京GBが流れを変える為、選手交代を行うもムセルスキーやアラインにサービスエースが飛び出し、サントリーが再び点差を広げる。サントリーがブロックポイントも重ね、迎えた終盤も流れは変わらず、最後はムセルスキーのスパイクで第1セットをサントリーが先取する。

　第2セットは序盤、守備力の高さからMBを積極的に使うサントリーが先行する。しかし、今橋のツーアタックや好デイフェンスからラリーを制す場面が増えた東京GBが中盤、逆転に成功する。その後、すかさずサントリーがムセルスキーの高さを活かしたブロックやスパイクで同点とするも、代わって入った深津旭弘のネットインサービスエースで再びリードすることに成功した東京GBが勢い付く。終盤、逆転を図るサントリーは遂にシリフカをコートインさせるも、得点機会はなく、勢いそのまま東京GBが第2セットを奪い返す。

　サントリーがMBを佐藤から鬼木に変更し始まった第3セットはムザイのサービスエースや何度もラリーを制し、流れを掴んだ東京GBが大きくリードする序盤の展開となった。追いかけるサントリーは早い段階でシリフカをアラインと変えてコートインさせると、このセットも髙橋藍のサーブを起点にブレイクに成功する。シリフカにもスパイクでの初得点が飛び出し点差を詰めると、中盤は一進一退の攻防となった。東京GBは第2セットから調子を上げるフェレイラを中心に、サントリーはムセルスキーを中心に、互いに高いディフェンス力から得点を重ねる。終盤、シリフカにサービスエースでの得点もあったサントリーは先に東京GBにセットポイントを握られながらも、デュースに持ち込む。その後はムセルスキーのサービスエースと髙橋藍のスパイクが決まったサントリーが逆転で第3セットを奪い返す。

　スタートからシリフカを起用し始まった第4セットも両リベロの高いディフェンス力を軸としたラリーの多い序盤となった。両者バリエーションの多い攻撃で得点し、拮抗した展開が続く中、東京GBが今橋のトスワークや好ディグから得点し均衡を破る。東京GBリードで入った中盤もブロックやクイックで流れを掴んだ東京GBが点差を広げ始める。迎えた終盤、髙橋藍のスパイク決定率が上がらず、ムセルスキーにミスが増え始めたサントリーはシリフカを中心に得点するも流れは変わらず、東京GBが第4セットを取り切る。

　迎えた最終第5セットは序盤長いラリーを取ったサントリーが流れを引き寄せる。ここまで打数の多かったフェレイラが抑えられ始め、リードを許した東京GBだったがムザイや伊藤の攻撃で点数を離されない。ムセルスキーのスパイクで得点を重ねるサントリーのリードで入った中盤は両者サイドアウトの応酬となった。しかし一進一退の攻防で入った終盤、ラリーから後藤のスパイクが決まった東京GBが逆転に成功する。このプレーで流れを大きく引き寄せた東京GBはその後も両サイドの攻撃で得点を重ね、最後はムザイのスパイクで第5セットを取り、3ー2のフルセットで東京GBが勝利を収めた。

　両者高いディフェンス力からラリーの多い、拮抗した試合となったが、今橋のトスワークやサントリーの高いブロックに対し、スパイカー陣の上手さが光った東京GBに軍配の上がる結果となった。次戦のGAME2は4日（日）に同じくSVL主管のもと、有明アリーナで行われる。