15日、ギリシャリーグA1の第8節が行われた。今シーズンのA1リーグには、アオンズ・ミロンに日本代表セッター山本龍(24)と東京グレートベアーズからレンタル移籍中のリベロ谷口渉(27)が在籍している。

 ここまでアオンズ・ミロンは、昨シーズンの優勝チームのオリンピアコスにストレート負け、そして昨シーズン準優勝チームのパナシナイコスにフルセットで敗れてはいるが、残りの4勝はすべてホームでの試合で勝利している。今試合はそのホームでクレタと対戦した。

 1セット目は序盤からブレイクを重ねリードしたアオンズ・ミロンが終始優位に試合を運び、25-15の大差をつけて先取する。谷口は、強いサーブをAパスで返す、相手スパイクをディグして攻撃に繋げるなど、安定の守備を見せる。

 続く2セット目は終盤までリードされ追いかける展開となった。20点目以降、先にセットポイントを握ったのは相手チームだったが、22-24の場面からブレイクに成功、同点に追いつく。そこからサイドアウトの取り合いとなるが、サービスエースが決め手となり、アオンズ・ミロンが27-25と逆転でこのセットを取ることになった。

 そして3セット目は序盤アオンズ・ミロンがリード。しかし中盤相手に連続ポイントを許し同点に追いつかれる。そこから先に20点にのせられ、3点差を追いかけるアオンズ・ミロンだったが、19-22の場面から一気に3連続ポイントを奪い同点に追いつく。そこから2セット目同様デュースにもつれるが、前に出たアオンズ・ミロンが最後はスパイクを決め切り28-26で制し、ストレートで勝利となった。

 谷口はフルで出場、少し間違えれば相手コートに直接返りそうな強いサーブを、体勢を崩しながらボールの勢いを殺してレセプションしセッターの山本に繋げる場面もあった。山本も多彩なトスだけでなく、ブロックポイントを挙げるなど、直接得点にも関わり活躍を見せた。この試合で谷口はMVPを獲得した。

 チームも苦しい場面から逆転して二度のデュースを制すという戦いぶりを見せ、またホームでの負けなし記録をさらに伸ばしたこともあり、会場は大盛り上がりとなった。

 この勝利で6勝2敗としたアオンズ・ミロンは、現在3位につけている。2位のパナシナイコスも同じく6勝2敗、1位のオリンピアコスは7勝1敗としているため、今後の勝敗によっては順位変動も大いに起こりうるだろう。

 ギリシャリーグで活躍する2人が所属するチームの上位争いにますます注目がかかる。