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 27日、パリ2024オリンピック (パリ五輪)男子予選グループCの第1節が行われ、バレーボール男子日本代表がドイツ男子代表と対戦した。

 FIVBランキング2位に位置する日本の初戦の相手ドイツは、同じくFIVBランキングで11位と順位こそ日本を下回るものの、パリ五輪予選では名だたる強豪国を倒し全勝通過し本大会出場権を獲得した。また、今年のネーションズリーグの予選では日本が勝利したが、フルセットの激闘を繰り広げた相手との再戦となった。

 試合は序盤、ドイツのエース、グロゼルのサーブが光り、日本のレセプションが崩される場面やサービスエースを取られる場面も。また、ドイツがブロック、フロアディフェンス共に粘りを見せ、組織的なディフェンスから切り替えされたオフェンスでブロックアウトや日本ブロックを抜いたスパイクを連発。ドイツのミドルブロッカー、ブレーメも高い決定率をほこり、ドイツに流れをもたらした。結果第1セットは大差をつけてドイツが取った。

 続く第2セットは序盤から拮抗した戦いとなり、1セット目では見られなかった日本の持ち味であるラリーも見られるようになってきた。日本も攻めたサーブが入り始め、中盤両者ブレイクを取り合う展開となった。最後は日本のエース、石川祐希の得点で第2セットを取り切る。第3セットは序盤から日本がラリーを制し連続得点。左の大砲、西田有志のサービスエースや終盤での小野寺太志のブロックポイントなどもあり、5点差をつけて日本がセットを取る。

 セットカウント2-1で迎えた第4セットは30点を超える激闘となった。日本は小野寺や西田にサービスエースが出て良い入りとなったものの、ドイツの高いブロックが日本を襲う。日本は終盤ドイツにリードを許している場面から追いつきセットポイントを握るもやはり相手の高いブロックに阻まれ、第4セットを取られる。ドイツはこのセットで選手交代を多く行い、その期待に選手たちが答えたことで流れを呼び寄せていた。ネーションズリーグやパリ五輪前の親善試合で様々な選手を起用し、選手全体の強化を図った采配やセット終盤に2つのチャレンジを成功させたヴィニャルスキ監督の手腕が見えたセットでもあった。

 勝負の第5セット。相手のネットインでサービスエースを取られる嫌な入りとなった。その後も2連続ブロックを決められ、15点マッチの第5セットには痛い展開となり最大4点差付けられる場面も。その後日本も意地を見せ1点差に迫るものの、代わって入ったカーリツェクやグロゼル、両ミドルブロッカーを止めきれず、パリ五輪予選ラウンド初戦はセットカウント2-3と惜しくも黒星スタートとなった。

 終始攻めたサーブ、Aパスが返ればミドル、ブロックでコースを絞り、抜けてきたところをフロアディフェンスで拾うというトータルディフェンスを徹底していたドイツに対応しきれなかった日本。決勝トーナメント進出に向けて31日20時から行われるアルゼンチン戦ではしっかりと切り替え、日本の持ち味を存分に出して初白星を掴めるだろうか。

■試合結果

日本 2-3 ドイツ

第1セット 17-25

第2セット 25-23

第3セット 25-20

第4セット 28-30

第5セット 12-15

この記事を書いたのは

VOLLEYBALL KING 編集部

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