[写真]=Lega Pallavolo

 今シーズンのセリエA男子には、日本代表で活躍するペルージャのアウトサイドヒッター(OH)石川祐希、ミラノのOH大塚達宣に加え、大阪ブルテオンからチステルナにレンタル移籍中のOH垂水優芽が在籍している。

 ペルージャは2位、ミラノは6位、チステルナは8位でレギュラーシーズンを終え、日本人選手が所属する3チームはすべてプレーオフへと進出した。

 3戦先勝方式で行われるプレーオフの準々決勝でミラノとチステルナは敗れたものの、ペルージャは昨季に続く優勝を目指して準決勝へと駒を進めた。ペルージャは6日に行われた準決勝の第1戦でレギュラーシーズン3位のチヴィタノーヴァと対戦した。

 一方、5位~10位決定戦に進んだミラノとチステルナ。6日から7日にかけて行われた1回戦にて、ミラノはレギュラーシーズン4位のヴェローナと、チステルナはレギュラーシーズン10位のグロッタッツォリーナと対戦した。

 石川が所属するペルージャはチヴィタノーヴァとの準決勝第1戦、第1セットは序盤こそ拮抗した展開となったが、オポジットのワシム・ベンタラのブロックポイントからペルージャが流れを掴み、リードする。一時は同点に追いつかれるも、2連続ブロックポイントで突き放したペルージャが第1セットを先取。続く第2セットは出だしからペルージャのペースで試合が展開。このセットでも一時は同点となったがペルージャが突き放してセットを連取した。

 勝負の第3セット、一進一退の攻防となった序盤からチヴィタノーヴァが2連続サービスエースを決めて12ー16と抜け出す。しかし、ペルージャはアウトサイドヒッターのカミル・セメニウクのサービスエースで流れを変え、ミドルブロッカーのアグスティン・ロセルのブロックポイントで同点に追いつくと、更に得点を重ねて逆転に成功。勢いそのまま第3セットも奪ったペルージャは、ストレートで勝利を飾った。なお、この試合で石川の出場はなかった。

 5位~10位決定戦の初戦を迎えた大塚が所属するミラノはヴェローナと対戦。第1セット、大塚は序盤から懸命な守備やブロック、スパイクでもチームに貢献する。終盤に追いつかれる場面もあったが、逃げ切ったミラノが第1セットを先取する。第2セットは最大6点のリードを許したミラノ。2点差まで追い上げるもヴェローナの多彩な攻撃に苦しみ、第2セットを落とす。

 第3セットは拮抗した展開が続く中、ミラノのサーブや攻撃のミスからヴェローナにリードを許す。大塚は相手の隙をついた攻撃で得点するも、ブレイクが奪えず第3セットも落とす。第4セットはミラノが主導権を握る入りに。先に20点台に乗せたミラノだったが、追い上げを見せるヴェローナにサービエースを奪われ同点に追いつかれる。最後はライトからの強烈なスパイクを叩き込まれ、第4セットも落としたミラノは、セットカウント1ー3で負けを喫した。大塚はすべてのセットでスタートから出場し、ブロックポイント2点を含む11得点をあげる活躍を見せた。

 こちらも、5位~10位決定戦の初戦となった垂水が所属するチステルナは、レギュラーシーズン10位のグロッタッツォリーナと対戦。第1セットはチステルナのリードで試合が進み、垂水もブロックポイントを見せる。一時同点に追いつかれるもチステルナはサービスエースやブロックポイントで流れを引き戻し、25ー18で第1セットを先取。第2セットも中盤にブレイクを重ね、一気に点差を広げたチステルナが25ー12の大差でセットを連取する。垂水はセットを通してスパイクで得点し、存在感を見せた。

 第3セットも、ブロックポイントから波に乗るチステルナがリードを奪う入りとなる。垂水もサービスエースでチームを勢いづかせる。中盤に最大7点差までリードを広げたチステルナはその後もオフェンスで相手を圧倒し、第3セットを取った。チステルナは試合を通して一度も相手に先行されることなく、ストレート勝利を飾った。先発フル出場を果たした垂水はサービスエース1本、ブロック1本を含むチーム最多の14得点を獲得すると共に、アタック決定率62.5%という高い数値をマークし、試合のMVPに選ばれる活躍を見せた。

 次戦、チステルナは13日(日)3:00よりアウェーでヴェローナと、ミラノは14日(月)の1:00よりレギュラーシーズンで7位だったモデナとの5~10位決定戦の2回戦にホームで挑む。ペルージャは14日(月)1:00から行われる準決勝の第2戦で、チヴィタノーヴァとのアウェー戦に挑む。

■試合結果

・石川祐希(ペルージャ)
vsチヴィタノーヴァ(〇3-0)
出場無し

・大塚達宣(ミラノ)
vsヴェローナ(●1-3)
先発出場11得点

・垂水優芽(チステルナ)
vsグロッタッツォリーナ(○3-0)
先発フル出場14得点、MVP獲得