[写真]=Lega Pallavolo

 25日、セリエA男子のプレーオフ準決勝第5戦が行われ、石川祐希が所属するペルージャはチヴィタノーヴァとホームで対戦した。 

 レギュラーシーズン(RS)を2位で終えたペルージャは3戦先勝方式で行われるプレーオフの準々決勝を危なげなく勝ち進むと、準決勝ではRS3位のチヴィタノーヴァと対戦。ペルージャは第1戦と第2戦で2連勝したものの、第3戦と第4戦はチヴィタノーヴァが巻き返し、勝負が決まる最終第5戦を迎えた。

 第1セット、石川はスタメンで起用される。序盤から石川相手にサービスエースを取ったチヴィタノーヴァが僅かに先行する。一進一退の攻防が続く中、強烈なサーブをペルージャのコートに叩き込んだチヴィタノーヴァが2連続エースを取り、17―20と3点差をつける。その直後にスパイクがアウトになり、21点目を取られたところで石川はベンチに下がる。その後ペルージャは連続でラリーを制し流れを掴むと、オポジットのワシム・ベンタラが強烈なサーブを放ち2連続でエースをとって24―23とし逆転に成功。そして石川が再びコートに戻る。ペルージャが先行する中でデュースにもつれるが、最後は石川のサーブで相手を崩してラリーを制したペルージャが得点し、29―27でまずペルージャが先取する。

 第2セット目も石川はスタートからコートに立つ。石川がブロックに阻まれ、ベンタラのスパイクがアウトになるとチヴィタノーヴァが先行して試合が進む。石川は鋭いサービスエースや巧みなフェイントなどでも得点するが、なかなか3点差を縮められないペルージャ。そんな中、石川がサービスエースを取られ13―17、さらにアウトサイドヒッター(OH)マッティア・ボットロのサーブが牙をむき13―19とその差を広げられる。ペルージャはスパイクにもミスが出て連続失点し、流れは完全にチヴィタノーヴァの手に。代わって入ったOHオレフ・プロトニツキーのサーブターンで追い上げを見せたペルージャだったが、最後はOHアレクサンダル・ニコロフに3枚ブロックを抜かれ得点されると、19-25でセットを落とす。

 続く第3セット、石川の得点でスタートする。拮抗した入りとなるも、石川のスパイクがアウトになり、続けてラリーを制されると3-6とペルージャが追いかける展開に。石川は4―6の場面でプロトニツキーと交代しベンチに下がる。ベンタラを中心に得点を重ねるペルージャだが、チヴィタノーヴァの強烈なサーブが止まらず9―15と6点差まで広げられる。その後も継続してサーブで殴られ、流れを掴み切れないペルージャ。16―21の場面で石川が再びコートに戻るが攻撃を決め切れず、17―25の大差でこのセットを落とし、ペルージャは後がなくなる。

 そして第4セット目序盤、これまで好調だったニコロフをブロックで阻み、ディグで拾って得点すると5―3でペルージャがリードを奪う。石川も3枚ブロックを抜くスパイク、ラリー中の乱れたボールを決め切るなどして得点を重ねる。脅威のボットロのサーブで4連続失点し逆転を許したペルージャだったが、ブロックポイントを決めなんとか踏みとどまる。中盤は石川を軸にして攻撃を仕掛けたペルージャが16―13とリードをとるが、即座に追いつくチヴィタノーヴァ。20点目以降、再びボットロのサーブターンで5連続失点したペルージャは追い込まれる。最後はペルージャのサーブがアウトになり、22―25でゲームセット。セットカウント1―3でチヴィタノーヴァが勝利を手にした。

 最終第5戦までもつれ込んだ準決勝。1、2戦はペルージャが連勝し決勝進出に王手をかけたものの、そこから巻き返したチヴィタノーヴァが3連勝をあげ、昨シーズン王者のペルージャは、今シーズンは準決勝敗退という展開となった。

 石川はすべてのセットにスタートから出場し、サービスエース1本を含む13得点をあげた。サーブレシーブに関しては21本受けて8本がエラーとなり、成功率は38%に留まった。今試合での両チームのサーブでの得点を見ると、ペルージャの6本に対し、チヴィタノーヴァは17本という驚異的な数字を記録。前戦同様にスタートから最後まで強烈なサーブでプレッシャーをかけ、ペルージャの攻撃陣を抑え込んだチヴィタノーヴァの試合運びは見事だった。

 この試合に勝利したチヴィタノーヴァは決勝に進み、RS1位のトレンティーノと優勝をかけて戦う。ペルージャは同じく準決勝で敗退したRS5位のピアチェンツァと3位の座をかけて30日(水)3:30より第1戦目を戦う。

■試合結果

ペルージャ 1ー3 チヴィタノーヴァ

第1セット 29ー27
第2セット 19ー25
第3セット 17ー25
第4セット 22ー25