2日、大同生命SV.LEAGUE WOMEN(SVリーグ女子)のSAGA久光スプリングスが、新ヘッドコーチに中田久美氏が就任することをクラブ公式サイトで発表した。
中田氏は現役時代、1980年に女子日本代表に選出されると、1984年に行われたロサンゼルスオリンピックでの銅メダル獲得や、1988年に行われたソウルオリンピックでの4位など、数々の好成績を残した。
現役引退後は、2012年に久光製薬スプリングス(現・SAGA久光スプリングス)の監督に就任すると、天皇杯・皇后杯全日本バレーボール選手権大会、V.プレミアリーグ(現・SV.LEAGUE)、黒鷲旗全日本男女選抜大会と3冠を達成した。また、2013ー14シーズンにはV.プレミアリーグで2連覇、2015ー16シーズンにもV.プレミアリーグで優勝と、チームを勝利へと導いてきた。
その後、女子日本代表監督に就任したため2017年にチームを退団。代表監督として2020年の東京オリンピック終了までチームを率いた。2023年から2024年にかけてはV.LEAGUE DIVISION3(現・V.LEAGUE MEN)のフラーゴラッド鹿児島でエグゼクティブ・ディレクターとして活動していた中、2024ー25シーズンのSVリーグ女子を3位で終えたSAGA久光で9年ぶりに指揮を執ることとなった。
中田氏はクラブを通じてコメントしている。
「このたび、SAGA久光スプリングスの監督に就任いたしました、中田久美です。スプリングスで指揮を執るのは、実に9年ぶりとなります。かつて私にとって人生の大きな転機となったこのチームに、再び戻ってこられたことに、深いご縁と感謝の気持ちを抱いております。その分、今の私にできるすべてを、このクラブに注ぎたいと強く思っております。同時に、選手一人ひとりが『このチームでプレーすること』に誇りを持ち、自分らしく挑戦できる環境を整えることも、私の大切な使命のひとつです。意思を持って前に進める集団であること。それが、SAGA久光スプリングスの本当の強さに繋がると信じています」
「SAGA久光スプリングスは、長きにわたり日本女子バレーボール界を牽引してきた、誇り高きクラブです。その歴史と伝統を大切にしながら、時代にふさわしい新たなチーム像を、ともに描いていきたいと考えています。また、長くスポーツの現場に関わってきた中で、競技や立場を問わず、女性アスリートの活躍の場や発信力が、もっと広がっていく余地があると感じてきました。SAGA久光スプリングスがその可能性を切り拓くような存在となり、女子スポーツ全体の価値を高めていく一助になれたらと願っています」
「SVリーグも2年目を迎え、女子バレーボール界全体の成長が一層注目される今、SAGA久光がその先頭に立ち、チームとしての価値をより高めていけるよう、日々努めてまいります。そして、佐賀という地域に根ざし、皆さまに愛され、応援していただけるクラブであり続けられるよう、これからも一歩一歩、真摯に歩んでまいります。今後とも、変わらぬご支援・ご声援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます」