[写真]=VOLLEYBALLKING

 石川真佑(ノヴァーラ)が、セリエA3年目のシーズンを迎える。

 この夏、ネーションズリーグ(VNL)でベストレシーバー1位、さらにベストスコアラーやベストサーバーでもTOP10に入る活躍を見せ、日本を4位に導いた石川。さらに世界選手権(世界バレー)でもベストレシーバー1位に輝き、ベストスコアラーでは3位、大会のベストアウトサイドヒッターに選ばれる活躍で、こちらも日本の4位という結果に大きく貢献した。

 充実の時期を過ごした世界バレー直後の石川に2つの大会を振り返ってもらった。

取材日 :9月11日
取材協力:アシックスジャパン

Q: 世界バレーを振り返っていかがですか

石川 もちろんメダル目標にしていたので最終結果としてはとても悔しいですけど、自分たちのこれからに繋がる大会だったなと思います。

Q: 自身のパフォーマンスはどう評価していますか

石川 世界バレーはコートに立つ時間が多かったので、その中で安定したプレーをすることは常に意識していました。全体を通して大きな波がなかったなと思っていて、安定してできている場面も多かったと思います。でも結果を見た時にまだまだだな、もっと行けたなと思っているので、自信にもしていきたいですけど、ここで満足せずにという思いもあります。

Q: ウクライナ戦やオランダ戦など苦しい状況から巻き返すことができた理由はどこにあると思いますか

石川 自分たちの入りがあまり良くなかったのは課題でもあったので、そこは自分たちがこれから変わっていかなきゃいけないところでもあるんですけど、でも逆に後半に上げていく力だったり、2セット先に取られても気持ちで負けずに「ここから取り返そう」と思う気持ちもみんなすごくあったと思います。

誰か1人に頼るというよりも、今回のチームは本当にチーム全員でというか、いろんな人が点数を取ってここまで来れているなと思っているので、人任せではなく自分がやってやろうと思う気持ちを持つ選手が多いチームだなと思っていて、そこはチームスポーツの中でもお互いに助け合いながら支え合いながらできていて良かったのかなと思っています。

[写真]=Volleyball World

Q: チームを率いる上で一番意識していたことはなんですか

石川 チームで戦うので、誰か一人が良くても誰かが良くなかったらチームとして全員が同じ方向を向いていけないのかなという風に思います。もちろんこう全員が同じ方向を向いて本当に一つになってできればいいですけど、それも簡単にできるものではないと思っているので、そこの繋がりだったりとか、全員が思いっきり自分の持っているものを出しやすいような雰囲気だったり、そういう環境を作るのは今シーズンできればいいなとは思っていました。

それがうまくいったかと言われると正直分からないですけど、うまくいっている時もあればなんか違うなと個人的に感じるものもあったので、もっと良くない時にどう解決していくか、どう良い方向に持っていくかを考えることはすごく多かったなと思います。

Q: 他の人や周囲と相談したりしましたか

石川 やっぱりチーム内にいる人の方が状況も分かっているし、どうしていこうかをすごく考えてくれる選手も多かったので、少し助けてもらう部分もありました。でもやっぱり自分がこういう役割をもらっているので、あまりいろんな人を頼りすぎずに、でも頼るところは少し頼ろうという風な思いでやっていたので、全部を人に頼ることは個人的にはしないようにしていました。

Q: 島村選手や小島選手らベテランの選手たちはどのような存在でしたか

石川 上の方も本当にチーム全体を見てくれていて、キャプテンだから私が何とかしなきゃ、ではなく助けてくれることも多かったです。上の方たちに限らず本当にチーム全員が、もちろん自分のこともすごく考えながらやっていると思うんですけど、でもやっぱりチームのためにと思って動いてくれる選手が多かったので、そこはすごく良かったです。

Q: この1年間で得られたことはなんですか

石川 最初のシーズンで本当に最初はどうやっていけばいいのかとか、やっぱり今まで(古賀)紗理那さんが築き上げてきてくれたものもあって、プレッシャーにもなってしまうのかなと思いながら入りました。同じことができればもちろんいいと思うんですけど、でもやっぱり人それぞれだと思うので、そこは自分らしさを忘れずにやろうと思って今シーズン入って、自分のプレーにも集中しながら、チームのことも変に背負いすぎずに、気負いすぎずにできたのは良かったなと思っています。

Q: 最後にファンに向けて新シーズンへの意気込みをお願いします

石川 たくさんのご声援ありがとうございました。また所属チームに戻って高いレベルの中で自分がプレーできることはすごくうれしいことですし、さらに自分が成長できるシーズンになると思うので、また皆さんの前で成長した姿をお見せできるよう、頑張っていきたいなと思います。