[写真]=Lega Pallavolo Femminile

 11月10日から11日にかけてイタリアのセリエA女子の第7節の試合が行われた。

 今シーズンのセリエA女子には、日本代表で活躍するノヴァーラのアウトサイドヒッター(OH)石川真佑、コネリアーノのセッター(S)関菜々巳、ミラノのリベロ(L)福留慧美が所属している。

 ノヴァーラの石川は先発で出場。1セット目は終盤まで一進一退の攻防で進んでいたが、最後の最後でペルージャに5連続ポイントを許しこのセットを落とす。2セット目以降、石川は多彩なスパイクを駆使してチームをけん引、スパイク以外にもサーブやブロックでポイントを決めるなどしてチームの攻撃の軸となる。2、3セットは常にノヴァーラがリードを守り連取、4セット目は中盤までペルージャがリードしたまま試合が進むも20点目以降に逆転に成功、その勢いでノヴァーラが連取し3-1で勝利となった。

 この試合で石川はチーム最多の19得点を記録。大事な場面で託される、そして確実に決め切る姿で、エースとしての存在感を見せた。チームは7戦を終え6勝1敗となっている。

 一方のコネリアーノの関はベンチスタート。1、2セット目はガビやシュ・テイを中心に攻撃を決めるコネリアーノが連取する。ストレートで勝利したいコネリアーノだったが3セット目の中盤、キエリの2連続でのブロックポイントを含む5連続ポイントを許し、その差を広げられる。13-18と劣勢の場面で関はリリーフサーバーとして途中出場し、そのままコートイン。オポジットのメリット・チネニェンワへのトスから超インナースパイクが決まり、なんとか流れを掴んで差を縮めたいコネリアーノだが、なかなかブレイクが取れず、17-21の場面で関はベンチへ下がる。セットポイントを握られながら3度凌ぐ粘りを見せるが、最後はキエリがこのセットを取り返した。

 4セット目もベンチスタートだった関だが、24-20とコネリアーノがマッチポイントを握った場面でリリーフサーバーとして再びコートに立つ。サーブで崩して決めたい関だったが、このボールがラリーとなりキエリが得点。再びベンチに下がった関だが、チームは最後の1本を確実に決め切り、3-1での勝利となった。チームは8戦を終え全勝。一度もフルセットにもつれていないため、すべての試合で勝ち点3を取得している。

 そしてミラノの福留は先発でフル出場。丁寧な2段トスやディグ、ブロックフォローなど、安定したプレーでチームの守備を固める。またプレーだけでなく、常にコート内で明るい笑顔でコミュニケーションを取り、チームの士気を高めるようなアクションも目立った。しかしブスト・アルシーツィオとの試合は、セットを取っては取り返されの試合となり、ミラノは今季4度目のフルセットの勝負となる。最終5セット目は序盤に連続ポイントを奪ったミラノがそのままの勢いで勝ち切り、8戦を終え、7勝1敗の成績とした。

 7節が終了した時点で、コネリアーノが1位、ミラノが2位、ノヴァーラが3位と、日本人所属チームが上位3チームという展開になっている。今後も日本人3人の活躍に目が離せない。

 次回、18日(月)1:00からノヴァーラはブスト・アルシーツィオと、コネリアーノはピネローロと対戦し、ミラノは18日(月)2:00からタルマッソンスと対戦する。

■試合結果

・石川真佑(ノヴァーラ)
vsペルージャ(〇3-1)
先発フル出場しチーム最多の19得点

・関菜々巳(コネリアーノ)
vsキエリ(〇3-1)
3、4セット目に途中出場

・福留慧美(ミラノ)
vsブスト・アルシーツィオ(〇3-2)
先発フル出場