[写真]=坂口功将、金田慎平

 2024年から装い新たに始まったSVリーグの初代王者を決める戦い「2024-25 大同生命SV.LEAGUE MEN チャンピオンシップ」が、いよいよ4月18日(金)に始まる。レギュラーシーズンの上位6チームが進出するチャンピオンシップ。そのチャンピオンシップに出場する6チームの特徴と注目選手を紹介していく。

大阪ブルテオン(レギュラーシーズン1位)

[写真]=金田慎平

安定感No.1

 長いレギュラーシーズンを首位で終えたのは大阪B。SVリーグ男子の中でも最も安定感のあるチームで、その安定感の秘訣は大きく3つある。

 1つは全く穴の無いディフェンス力だ。日本代表のリベロ山本智大を中心とした守備で、敵スパイクを拾い続ける。またセッターの永露元稀が身長192cmと高身長で、他チームと比べてブロックに穴が無いことも高いディフェンス力の要因だ。

 また、安定感の秘訣の2つ目はエースが3人いることだ。二段トスを託せるサイドアタッカーが3人いるので、1選手の調子に勝敗が左右されない。

 エースのミゲル・ロペス、西田有志、トーマス・ジェスキーの全員がリーグのアタック決定率ランキングでTOP10に入っている。

 そして3つ目は選手層の厚さだ。控えの選手も日本代表の選手ばかりで、スタメンの選手の調子が悪くても彼らがゲームチェンジャーとして活躍する。

 実際にジェスキーが第18節からケガで欠場が続いて時期には、代わって出場している日本代表の富田将馬と甲斐優斗が見事に穴を埋めていた。

 大阪Bは、穴の無い守備力、全員がアタック決定率TOP10に入る3人のエース、日本代表も多いベンチメンバーでSVリーグトップの安定感を誇るチームだ。

注目選手:山本智大

[写真]=金田慎平

 その大阪Bの注目選手は山本智大。日本代表としてもお馴染みの山本の最大の特徴は ディグ(スパイクレシーブ)だ。

 山本のディグは世界最高峰のレベルで、一度波に乗るとどんな強烈なスパイクも上げてしまう。

 そのため、大阪Bのブロックは山本がポジショニングしてる方はあえて塞がずに空けていて、敵スパイカーに山本に打つように誘導している。

 数年前のVリーグでは外国籍選手の強靭なスパイクはレシーブできないことは仕方ない部分でもあったが、山本がネーションズリーグで最もスパイクを上げた選手を表彰するベストディガーを受賞したことでその常識を塗り替えてしまった。

 その活躍から山本にスパイクを打ってはいけないというのは世界でも共通認識に。そのせいもあるのか、山本がスーパーレシーブをしても時の歓声が以前よりも小さくなっているという話も。観客が慣れてしまうほどにどんな強烈なスパイクでもあげることができる最強リベロの活躍に注目だ。