[写真]=坂口功将、金田慎平

広島サンダーズ(レギュラーシーズン6位)

[写真]=坂口功将

ブロックNo.1

 最後はレギュラーシーズン6位の広島TH。日本製鉄堺ブレイザーズとの争いを制しチャンピオンシップ進出を決めた。

 その広島THはSVリーグでブロック力No.1のチームだ。1セットあたりのブロック本数は2.13本で、全チーム中トップの数値を誇る。

 広島THのブロックが良い理由は大きく2つ。1つ目は外国籍選手の2人の身長が高く、ブロックを得意としていることだ。OPのフェリペ・モレイラ・ロケは212cmの高身長。個人のブロック決定本数ランキングでは6位に位置している。さらにロケは攻撃面でも広島TH内で最多得点のエースで、サウスポーを生かしたジャンプサーブはリーグ4位の効果率を記録している。

 もう一人の外国籍選手のオレオル・カメホ・ドルーシーも207cmと高身長で、得意プレーはブロックと公言している。実際、ブロック決定本数ランキングではOHの中で2位の結果を出している。

 ブロック以外でもカメホは高さを生かしたスパイクと外国籍選手では2位のレセプション返球率を誇り、広島THの攻守の要になっている。

 そして、広島THのブロックが良い理由の2つ目は高身長セッターの金子聖輝の存在だ。

 セッターは身長が低い選手が多く、スパイクではセッターの上を狙うのがセオリーになっている。しかし金子は身長190cmとセッターの中では高いので、広島THのブロックに穴は無い。

 広島THは外国籍選手の攻守にわたる活躍と、リーグ最強のブロックに注目だ。

注目選手:新井雄大

[写真]=坂口功将

 その広島THの注目選手は新井雄大だ。

 新井の最大の特徴は攻撃力の高さで、日本人OHではトップのアタック打数を誇りながら、日本人OH3位の決定率を叩き出している。

 彼のスパイクは外国籍選手のような高さとパワーが武器だが、日本人選手らしくコースの打ち分けは正確だ。広島THのカルロス・ハビエル・ウェベル監督も、新井のことを攻撃力は日本人選手の中でベストな一人と評価するほどだ。

 チャンピオンシップ進出出場を懸けた日鉄堺BZとの大一番では、ケガで欠場したロケに代わってOPを務めてチームをチャンピオンシップ出場に導いた。

 チャンピオンシップでは新井の外国籍選手と日本人選手の強みを組み合わせたようなスパイクに注目してほしい。