[写真]=Lega Pallavolo Femminile

 今シーズンのセリエA女子には、日本代表でも活躍するノヴァーラのアウトサイドヒッター(OH)石川真佑、コネリアーノのセッター(S)関菜々巳、ミラノのリベロ(L)福留慧美が所属している。

 レギュラーシーズンをコネリアーノが1位、ミラノが2位、ノヴァーラが4位で終え、日本人所属の全3チームがプレーオフに出場。プレーオフ準々決勝を全3チームが勝ち上がり、3戦先勝方式の準決勝に進出した。ミラノはスカンディッチとの対戦で2連勝を飾り決勝進出に王手をかけ、コネリアーノとノヴァーラは1勝1敗のイーブンでこの第3戦を迎えた。

 2連勝を果たし、決勝進出まであと1勝としているミラノ。福留は準決勝においては3戦目にして初めてのスタメン起用となった。序盤から両者粘り強いラリーを展開する中、福留は強烈なスパイクを拾い簡単にはボールを落とさせない。しかしそのボールが上手く得点に繋がらず、さらにブロックで何度も攻撃を阻まれたミラノは1セット目を落とすが、2セット目は序盤にリードを奪ったミラノがそのまま逃げ切りセットを取り返す。3、4セット目は中盤まで拮抗した試合展開となるが、先に前に出たミラノがそのリードを守り切ってセットを連取。セットカウント3ー1で勝利を飾り、準決勝3連勝で強さを見せつけ、決勝進出を決めた。

 昨シーズンはスカンディッチに敗戦し準決勝敗退となったミラノにとって、雪辱を果たす結果となった。そして福留は安定した守備力を見せ、遺憾なくその力を発揮。初の海外挑戦となったシーズンでセリエA決勝の舞台に進むことが決まった。

 準決勝の対戦成績を1勝1敗としている関所属のコネリアーノと石川所属のノヴァーラ。石川は先発出場、関はベンチスタートとなった。1セット目は、ノヴァーラが徹底してサーブで狙いを定めコネリアーノの守備を崩す。石川は得点を重ね、効果的なサーブを放つ。関は大量にリードされた終盤でコートに入るも、その点差を縮められずノヴァーラがセットを先取。2セット目も途中までノヴァーラに押されていたコネリアーノだったが、ブロックポイントを皮切りに息を吹き返し逆転に成功するとそのまま流れを掴んで走り切ってセットを取り返す。

 3、4セット目も序盤からコネリアーノがゲームを優位に進める。ブロックで仕留める場面が増えていき、ノヴァーラは思うように攻撃することができない。大量リードを許した両セット共にノヴァーラは追い上げることが叶わず、終始コネリアーノのペースで試合が展開された。3、4セットを連続で落としたノヴァーラはセットカウント3ー1で予敗れ、この試合に勝利したコネリアーノは2勝目を手にし、決勝進出に王手をかけた。

 石川は先発フル出場で8得点、関は1セット目終盤に途中出場を果たし、僅かな時間ながら日本人対決も実現した。コネリアーノの2勝1敗で迎える第4戦は、10日(木)の3:30よりノヴァーラのホームで試合が行われる。コネリアーノが勝利し決勝進出を決めるのか、ノヴァーラが勝利し決勝進出をかけて最終第5戦にもつれるのか、大きな注目が集まる

■試合結果

・福留慧美(ミラノ)
vsスカンディッチ(〇3ー1)
先発フル出場、決勝進出を決める

・石川真佑(ノヴァーラ)
vsコネリアーノ(●1ー3)
先発フル出場8得点

・関菜々巳(コネリアーノ)
vsノヴァ―ラ(〇3ー1)
1セット目終盤に途中出場