ドイツで開催された「FISUワールドユニバーシティゲームズ(2025/ライン・ルール)」でバレーボールの女子ユニバーシティゲームズ日本代表(以下、ユニバ代表)は前回大会に続いて準優勝の成績を収めた。いわゆる「大学生世代のオリンピック」に該当する大会だが、選手の参加資格が「2000年1月1日以降の生まれ」とあるため、日本の場合は社会人1、2年目の選手が出場可能。SVリーグのチームに所属している選手も今大会のメンバーに並んだ。

 その一人、埼玉上尾メディックスの山地梨菜にとっては今回のユニバ代表活動そのものが貴重な機会となった。今回の選出について「日本代表になってみたい、という思いはありました。ですが自分は経験も少ないですし、選ばれたことにびっくり!!でしたね」とほほえむ。

 振り返れば、身長180㎝、最高到達点305㎝のポテンシャルを見初められ、環太平洋大学在籍時から国内リーグのトップカテゴリーを戦う埼玉上尾に入団。公式戦にも出場を果たし、今年3月8日の2024-25 大同生命SVリーグ、アランマーレ山形戦では待望の初スタメンを飾ると、そこではチーム2番目の16得点をマークして勝利に貢献する。試合後には「周りの方々が『大丈夫だよ』と声をかけてくれて、たくさんのサポートのおかげで自分らしく、楽しくプレーができました」と仲間に感謝した。

 その本人が明かすに「自分は緊張しい」(※方言で、緊張しやすい)。SVリーグ初スタメンから4ヵ月後、今度は女子ユニバ代表の一員として、ワールドユニバーシティゲームズの初戦で先発メンバーに名前を連ねたときも緊張に襲われた。現地7月16日、フランスにストレートで快勝を収めた試合後に、その“度合い”を比較してもらう。

「あのとき(3月8日)と同じくらい緊張しました(笑)。ですが、まだこっちのほうがリラックスしてプレーできたかもしれません。周りがたくさんケアしてくれたおかげで、得点を決めることができたと思います。それに自分で自分を盛り上げるんだ、と考えて、得点を決めたときにはとにかく喜ぶようにしていました」

 本人が言うように経験の少なさはあるだろうが、それでも謙虚に、自分のパフォーマンスも周囲のサポートがあってこそだと言ってやまないのが実に彼女らしい。

「今回のユニバ代表は周りに経験ある選手がたくさんいるなか、そこでプレーできることがとても光栄です」。そんな思いでドイツでのおよそ1週間におよぶ大会を過ごしていた。

 と同時に、その頑張りを後押ししたのは日本からのエールだった。大会初戦を前に、山地の元にはLINEで埼玉上尾の同期たちから「試合、頑張って!!」という動画が送られてきたそう。自身はこの春に大学を卒業し、その温かい同期たちとこれからはSVリーグで社会人1年目のシーズンに臨んでいく。

「自分は高さが魅力だと思うので、高さを活かしたプレーで外国籍選手の方々に負けないように頑張りたいです」

 きたる2025-26 大同生命SVリーグでも、いざコートに立てば緊張するかもしれない。けれども、この夏の経験を胸に一皮むけて頼もしさを増した彼女の姿がきっと、そこにはあるはずだ。

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この記事を書いたのは

坂口功将

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